Schneider Electricが、米産業用ソフトウェア企業PTCを226億ドル(約3兆3900億円)で買収する。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が5日(現地時間)に報じた。設計・エンジニアリング分野へ事業領域を広げるとともに、産業AI関連ソフトの強化につなげる狙いがある。
この報道を受け、Schneider Electric株は欧州午前の取引で8%超下落した。一方、PTC株は米国のプレマーケット取引で35%上昇した。
Schneider ElectricはPTCの買収により、製品設計やエンジニアリング分野を強化する考えだ。AIが機械や物理製品に組み込まれる産業AI時代をにらんだ布石とみられる。
WSJによると、買収後はSchneider Electricの売上高に占めるソフトウェア・サービスの比率が、足元の2割弱から4分の1近くまで高まる見通しだ。
今回の案件は、Schneider Electricにとって年内で最大級の買収となる。同社は6月、産業データ・AIソフト企業のCogniteを31億ドルで買収すると発表していた。
さらに先月には、スマート機器メーカーのShelly Groupに対し、約12億ユーロ規模の買収提案も行っている。
Schneider Electric株は、データセンター建設ブームを追い風に、この3年間でおおむね2倍に上昇してきた。
一方のPTC株は、AIがソフトウェア業界に与える影響を巡る投資家の警戒感を背景に、年初来で約17%下落していた。
Schneider Electricのオリビエ・ブルームCEOは今回の買収について、「現実世界とデジタル世界をつなぐソフトウェアとAIの有力企業が誕生する」と述べた。両社は2027年3月期第3四半期までの取引完了を見込んでいる。