AIソフトウェアのイメージ(写真:Shutterstock)

米国株式市場の第3四半期は、企業向けソフトウェア株の反発が際立つ一方、年初から買われていた半導体やデータセンター関連には調整が広がった。CNBCが10月1日付で伝えたところによると、ジム・クレイマー氏はSalesforceやMicrosoftについて、なお上値余地があるとの見方を示した。

第3四半期は主要株価指数の上昇率こそ大きくなかったものの、業種間の明暗は鮮明だった。iShares Expanded Tech-Software Sector ETFは四半期で17%上昇した一方、iShares Semiconductor ETFは11%下落した。上半期に急伸していたデータセンターや半導体関連が一服する中、市場の関心は再びソフトウェア株に向かった。

クレイマー氏は、第3四半期について、ソフトウェア株が持ち直し、先行高していた一部のデータセンター関連銘柄が利益確定売りに押された時期だったと振り返った。AIが既存事業を脅かすとの見方が後退し、ソフトウェア株が相場の主役に返り咲いたとの認識を示した。

代表例として挙げたのがSalesforceだ。同社株は第3四半期に46%上昇した。投資家の見方が、AIは同社事業への脅威ではなく、むしろ成長を後押しする要因になり得るという方向へ変わったためだという。

Salesforceは、AnthropicのClaudeを同社データと連携させ、電子メールの作成や記録更新などの業務を処理できる「Cloudforce」を公開した。四半期決算も堅調で、株価下落局面を活用した自社株買いも続けている。クレイマー氏は、同社株にはなお上昇余地があるとみている。

Microsoftについても同様に強気だ。同社株は第3四半期に37%上昇したが、同氏は上昇局面は始まったばかりだと指摘した。Copilot需要の強さに加え、Azureの成長加速や、これまで進めてきたデータセンター投資の効果が徐々に表れ始めている点を評価した。

AIが既存ソフトウェア企業を揺るがすとの懸念が和らいだことは、ほかの銘柄にも追い風となった。Workdayは55%、Veevaは60%それぞれ上昇した。サイバーセキュリティ分野も底堅く、CrowdStrikeは39%上昇した。クレイマー氏は、AIの高度化によって新たな脅威への備えが一段と重要になり、企業のセキュリティ需要を押し上げていると評価した。

一方、先行して上昇していた一部のデータセンター関連銘柄には調整が入った。Corningは急騰後に約40%下落したが、クレイマー氏はこれを構造的な悪材料ではなく、利益確定売りによるものと受け止めた。株価がさらに押す場面があれば買い戻す考えも示した。Caterpillarも24%下落したが、同社エンジンはデータセンターの電力供給源として重要性を増しており、投資機会になり得ると述べた。

市場の関心は、第4四半期の業績そのものよりも金利動向に移りつつある。クレイマー氏は、新たな四半期を前にした最大の懸念として、米連邦準備制度理事会(Fed)による追加利上げの可能性を挙げた。Fedは9月に政策金利を0.25ポイント引き上げ、Home Depotのような金利敏感株の重しになったという。

同氏は、当面の最大のリスクは高金利が株式市場に及ぼす影響だと指摘した。まもなく本格化する決算シーズンでは、借入コストの上昇が企業業績にどの程度影響しているのかが、より明確になるとの見通しも示した。

総じて第3四半期の米テクノロジー株は、AI関連の物色が半導体からソフトウェアへ広がるかを見極める局面となった。第4四半期は、ソフトウェア株の業績耐性、データセンター関連の調整が一時的なものかどうか、そして金利負担が成長株全体にどの程度影響するかが焦点となる。

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