ベテラントレーダーのピター・ブラント氏が、Bitcoinの長期見通しを引き上げた。2029年末の高値は30万〜60万ドルに達する可能性があるとする一方、短期的には調整局面を挟む余地があるとの見方を示した。アルトコインではXRPに懐疑的な姿勢を維持し、EthereumとSolanaには比較的前向きな見解を示している。
Cointelegraphによると、ブラント氏は29日、Bitcoinがすでに今回のサイクルで底を打った可能性があると指摘した。
同氏はこれまで、10月4日をBitcoinの弱気相場終了の目安として挙げていた。ただ、足元では相場が想定より早く動いた可能性があるとみており、6月末に5万8000ドル近辺まで下落した場面が、今回サイクルの底だった可能性があるとした。
もっとも、上昇再開の前になお調整余地はあるという。10月初旬に6万5000〜6万6000ドル水準まで下落する可能性があるとみている。底打ち観測を背景に後追いの買いが入っているため、短期的な下げがそれらの投げを誘う展開もあり得るとの見立てだ。
長期見通しについては、7月時点で示していた25万〜30万ドルから、2029年末の目標レンジを30万〜60万ドルへ引き上げた。今回の強気相場サイクルで50万ドルに達する可能性は十分あるとも述べた。一方で、2030年に100万ドルに到達することを前提に投資判断を下すべきではないとの考えも示した。
相場解釈のあり方についても慎重な見方を示した。特定の法案や個別イベントをあらゆる価格変動の原因と結び付ける見方には距離を置き、「市場が先に動き、トレーダーは後から物語を作る」「その物語はたいてい外れる」と述べた。
また、年末までにBitcoinが10万ドルを超えるかどうかを追うよりも、次の参入局面を見極めることの方が重要だと強調した。短期的な価格目標ではなく、許容リスクの範囲内で再参入できる価格帯を見定めるべきだとしている。
アルトコインについては、従来の慎重姿勢を崩していない。特にXRPについては、投資テーマとして誇張されているとの見方を示した。XRPの決済用途やRippleの銀行業界との提携が、そのまま価格上昇や投資リターンに結び付くとは限らないという。米ドルも決済手段として機能しているが、決済で使われること自体を理由に値上がりを期待して買う資産ではない、との論理を示した。
一方、EthereumとSolanaについては比較的前向きで、Bitcoinを中心とする暗号資産の資産配分の中で両銘柄が共存する余地はあるとした。
資産配分については、財務的に安定した投資家であれば、暗号資産の比率を最大10%程度までに抑える案を提示した。その場合でも、Bitcoinを最も大きな比率とすべきだとの立場を示している。
今回の見通しでは、Bitcoinの長期的な上昇トレンドを前提としつつも、短期的なボラティリティへの備えが重要だとの認識を改めて打ち出した。相場の方向性を個別材料に短絡的に結び付けるのではなく、価格そのものの動きを見極めながら、調整局面ごとにリスクと期待リターンを比較して判断すべきだというのが同氏の基本的な考え方だ。