ロボタクシー事故の責任に関する調査で、約9割がAI開発者を挙げた(写真=Shutterstock)

自動運転車が事故を起こした場合、誰が責任を負うべきか。米電気自動車メディアのElectrekが報じた調査によると、回答者の約9割が、車両を制御する人工知能(AI)の開発者に責任があると答えた。調査には約3000人が参加した。

調査は、自動運転を巡る議論の高まりを背景に実施された。Teslaの死亡事故が相次いだことに加え、Waymoでは大規模な違法駐車の事例も注目を集めており、ロボタクシーの運行拡大とあわせて責任の所在が改めて問われている。

設問では、「AIが運転するタクシーが事故を起こした場合、誰が責任を負うべきか」を尋ねた。最も多かったのは、AI開発者に責任があるとする回答だった。

一方で、支持が最も少なかったのは、車内にいる利用者個人に責任を負わせる考え方だった。「タクシーを呼んだのは利用者であり、必要に応じて人が介入すべきだ」とする選択肢は102票にとどまり、全体の約3.5%だった。自動運転中でも最終的な介入は乗員が担うべきだとの見方だが、支持は広がらなかった。

車両の所有者に責任を求める意見も一定数あった。車は速度違反や違法駐車、さらには他人を傷つける手段にもなり得るため、メーカーや技術提供企業にまで法的責任を広げるのは行き過ぎだとする主張だ。ある回答者は「あらゆる自動車は法を破ることができる」と述べ、そうした行為までメーカー責任に帰するのは妥当ではないと指摘した。

これに対し、AI開発側の責任を重視する声も目立った。スティーブン・フィールズは、自動運転車の所有者が事故を防ぐために実際にどこまで対応できたのかを見極めるべきだと主張した。メーカーが推奨するソフト更新や走行可能エリアの順守を怠った場合は所有者責任を問えるが、回避手段のない事故まで所有者に負わせるべきではないという立場だ。

責任を一つの主体に限定できないとの見方もある。車両メーカーとAI開発企業が共同で自動運転システムを構築している以上、事故時の責任も分担すべきだという考え方だ。責任の判断では、所有者や利用者の選択だけでなく、メーカーやAI開発側がどこまでシステムを管理し、事故を予防できたかも併せて見る必要があるとの問題意識が示された。

調査が行われた時期は、自動運転を巡る話題が相次いだ時期とも重なる。Teslaは今月初め、米テキサス州オースティンでCybercabを再公開したほか、生産が遅れていたTesla Semiの量産もネバダ州で始めた。

今回の調査結果は、ロボタクシーなど自動運転サービスの拡大に伴い、事故時の責任をどう配分するかが今後の主要論点になる可能性を示している。安全性だけでなく、事故発生時の責任の線引きをどう制度化するかが、普及局面で一段と重要になりそうだ。

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