画像提供=Dassault Systemes

Dassault Systemesは10月23日、VertivとAIファクトリーの設計・構築を加速するため協業すると発表した。両社は仮想環境上で構成や性能を事前に検証できる仕組みを整え、導入プロセスの複雑さの増大を抑えるとともに、初期設計から本番稼働までの期間短縮を目指す。

今回の協業では、Dassault Systemesの「3DEXPERIENCE agentic platform」と、Vertivが持つデジタルインフラ分野の知見を組み合わせる。これにより、NVIDIA DSX AIファクトリー向けインフラを実際に構築する前に、仮想環境で設計、シミュレーション、検証を進められるようにする。

協業の基盤となるのは、Vertivの構成可能な仮想ツインソリューション「SmartRun」だ。

Dassault Systemesの3DEXPERIENCEプラットフォームは、モデルベースシステムズエンジニアリング(MBSE)、シミュレーション、仮想ツインの機能を備える。これにより、「NVIDIA Vera Rubin DSX AIファクトリー」のリファレンス設計と、「NVIDIA Omniverse DSX Blueprint」を基にしたVertivの事前設計済み「SimReady」電力・冷却リファレンス設計について、構成と検証を可能にするという。

Dassault Systemesによると、AIファクトリーは電力、冷却、ネットワーク、制御、コンピューティングが密接に連動する複合インフラだ。一部の設計変更が他の領域の性能や運用に大きく影響する可能性があるため、個別設備ごとの検討にとどまらず、システム全体の相互作用と性能を事前に検証する統合的なエンジニアリング手法が重要になるとしている。

両社は、顧客要件に基づくAIファクトリーソリューションの構成・検証プロセスを最大10倍高速化し、所定のインフラ構築期間を最大50%短縮することを目指す。

Dassault Systemesで戦略・産業・マーケティング・トランスフォーメーション担当上級副社長を務めるエリサ・プリスナー氏は、「AIファクトリーは、現在構築されているエンジニアリングシステムの中でも最も複雑な部類に入る」と指摘した。

その上で同氏は、「この複雑さに対応するには、実施設を構築する前に、仮想ツイン環境でシステム全体をモデリングし、シミュレーション、オーケストレーション、最適化する統合的なアプローチが不可欠だ」と述べた。

さらに、「Dassault SystemesはVertivとの協業を通じて、標準化されたインフラの知見を、NVIDIA DSX AIファクトリー向けの構成可能な仮想ツインへと転換している」と説明。「3DEXPERIENCEプラットフォームを通じて、顧客は多様なインフラ構成を検討し、設計判断の影響を把握しながら、実際の構築に先立ってシステム全体の性能を仮想環境で検証できるようになる」としている。

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