Teslaのロゴ。写真=Shutterstock

Electrekは10月22日(現地時間)、Teslaが2026年の資本支出(CapEx)見通しを引き下げたと報じた。Teslaは第3四半期の10-Qで、2026年のCapExを「200億ドル」超と記載。これまで示してきた「250億ドル以上」から下方修正した。

今回の見直しは、同日に公表した株主書簡ではなく、規制当局向けの開示資料である10-Qに盛り込まれた。Teslaは第3四半期のフリーキャッシュフローが15億3000万ドルの黒字だった一方、四半期のキャッシュフローは支払い時期の影響を大きく受けたと説明している。

Teslaは年初時点で、2026年のCapExを約200億ドルと見込んでいた。その後、4月に「250億ドル以上」へ引き上げ、7月には最高財務責任者(CFO)のバイバブ・タネジャ氏が同水準を再確認。イーロン・マスク氏も2026年を「大規模資本支出の年」と位置付けていた。

しかし今回は、表現を再び「200億ドル超」へと引き下げた。

Teslaは2026年の支出について、コンピュートインフラやデータセンター投資を含むSIイニシアチブ、工場増設、同社が運用するSI支援資産の拡大に左右されるとしている。一方で、投資の執行ペースと実際のキャッシュ流出の間にはずれが生じているとも説明した。

9月末時点の設備・建設関連の未払金は36億7000万ドルで、6月末の26億3000万ドル、前年同期の16億3000万ドルから増加した。

2026年の見通し修正は、足元の支出進捗を踏まえたものとも受け止められる。今年の累計CapExは第3四半期までで130億1000万ドル。四半期別では、第1四半期が24億9000万ドル、第2四半期が57億9000万ドル、第3四半期が47億3000万ドルだった。

従来の「250億ドル以上」を達成するには、第4四半期に約120億ドルの支出が必要だった計算になる。これに対し、新たな基準では約70億ドルで足りる。

第3四半期の営業キャッシュフローは62億6000万ドルで、CapEx控除後のフリーキャッシュフローは15億3000万ドルだった。ただ、運転資本の変動25億9000万ドルを除くと、フリーキャッシュフローは約10億6000万ドルの赤字相当になるとしている。

四半期中には、買掛金が19億2000万ドル、未払負債が19億5000万ドルそれぞれ増加した。このうち、未請求の仕入債務の増加分は7億2200万ドルだった。

前受収益の増加もキャッシュフローを押し上げた。前受収益は12億6000万ドル増え、その大半はエネルギー貯蔵事業によるものだという。

エネルギー部門の前受収益は23億1000万ドルから33億ドルに増加した。あわせてTeslaは、未引き渡しのMegapackに関連してSpaceXに5億8800万ドルを請求したと開示した。

この金額は期末時点で未収のままとなっており、売掛金の増加額5億6500万ドルにも反映された。

一方、前払費用およびその他資産は18億2000万ドル増加し、在庫も小幅に積み上がった。さらに未払CapExの増加分10億3000万ドルを加味すると、実際の資金流出ベースのフリーキャッシュフローは5億ドル近くまで縮小する。

資金調達余力についても開示した。Teslaは1カ月前、総額300億ドルの新たな与信契約を締結した。内訳は、2029年満期の200億ドルの延伸引き出し型タームローンと、従来の50億ドル枠に代わる100億ドルのリボルビング・クレジット・ファシリティだ。

もっとも、第3四半期末時点では両枠とも未実行で、現金および投資資産は454億ドルを保有していた。

CapEx見通しの修正を受け、市場の関心は投資執行の時期に移りつつある。Teslaは半年前まで、AIコンピューティングやOptimus、Cybercabの拡大を背景に、2026年を「大規模資本支出の年」と位置付けていた。今回の見直しが関連プロジェクトの実行時期の後ずれを映したものなのか、それとも資金配分の再調整によるものなのかが、今後の焦点となる。

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