米通貨監督庁(OCC)は、ステーブルコイン発行体による保有者への利払いを禁じる「GENIUS Act」の最終規則を確定した。施行日は2027年1月18日。暗号資産メディアのU.Todayが21日(現地時間)に報じた。
最終規則では、発行体は利用者がコインを保有していることだけを理由に、利息や収益を支払うことはできない。ステーブルコインは、実物資産による1対1の裏付けを持つ決済手段と位置付けた。
焦点の一つとなっていたのが、第三者による報酬の扱いだ。OCCは草案段階で、取引所やフィンテック企業による報酬支払いまで一律に制限する案を盛り込んでいたが、最終規則ではこの内容を削除した。
これにより、Coinbase、Kraken、PayPalなどは、ステーブルコインの保有残高に応じた報酬を引き続き提供できる。ただしOCCは、各プログラムを個別に審査し、発行体が報酬を装って迂回的に利払いしていないかを確認する方針だ。
銀行業界が求めていた全面禁止は見送られた。銀行側は、暗号資産の高い利回りによって預金流出が起きるとして、ステーブルコインを巡る収益支払いを全面的に禁じるよう求めていた。
一方で、発行体の準備金運用を巡る制約は一部緩和した。長期・高利回りの米国債への投資を認めるほか、超過収益の引き出しも迅速化される。
また、1日で発行総量の10%超に相当する償還要請が集中した場合は、24時間以内に当局へ報告しなければならない。
ジョナサン・グールド OCC長官は「準備金の保全、償還、リスク管理に関する強力な基準を備えた、明確で実用的な枠組みを提供する」と述べた。
今回の規則は、米国のステーブルコイン制度改革に向けた第一歩となる。連邦準備制度(Fed)と連邦預金保険公社(FDIC)は、現時点で独自の規則を示していない。