米シリコンバレーの有力ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitz(a16z)が、暗号資産投資ファンド「a16z Crypto」の名称を「a16z Frontier」に変更する方針であることが分かった。米The Informationが10月22日、関係者の話として報じた。投資対象も暗号資産以外の分野へ広げるという。
報道によると、a16zは一部の出資者に対し、ファンド名の変更と併せて投資領域を拡大する方針を伝えた。
a16z Cryptoはこれまでに5本のファンドを組成し、総額約100億ドル(約1兆5000億円)を調達したという。ゼネラルパートナーのアリ・ヤヒヤは一部投資家に対し、a16zを離れて自身のスタートアップを設立する意向を伝えた。ヤヒヤは2017年、a16z Cryptoチーム初のフルタイムメンバーとして参画した。
a16z Cryptoは2018年に初の専用ファンドを立ち上げた。以降はゼネラルパートナーのクリス・ディクソンの下、Coinbase、Uniswap、Axie Infinity開発元のSky Mavisなどに投資してきた。
暗号資産市場が強気相場にあった2022年には、45億ドル(約6750億円)規模のファンドを組成した。一方、今年5月に発表した最新ファンドは22億ドル(約3300億円)で、2022年のファンドの半分以下の規模にとどまった。
The Informationは、暗号資産スタートアップに対する投資家の熱気が冷え込んでいることが、今回の方針転換の背景にあると伝えている。
a16z Cryptoは最近、Kalshiや、AIコンピューティング市場向けの金融インフラを手がけるスタートアップ「Orrn」など、ブロックチェーン以外の分野の企業にも投資している。
こうした動きは他の大手暗号資産系ベンチャーキャピタルにも広がっている。a16z Crypto出身のケイティ・ホーンが設立したHaun Venturesは5月、10億ドル(約1500億円)の新ファンドを立ち上げ、暗号資産以外に金融スタートアップへの投資も検討すると表明した。
Paradigmも8月、12億ドル(約1800億円)の新ファンドを立ち上げ、人工知能やロボティクス分野にも投資する方針を示した。