POSCO Future Mは10月22日、米Palantir Technologiesのデータ活用基盤「Foundry」とAIプラットフォーム「AIP(Artificial Intelligence Platform)」の導入契約を締結したと発表した。全社的なAI活用を進める取り組みの一環となる。
Palantirは、分散したデータを統合し、意思決定や業務執行を支援するソフトウェアを提供する企業だ。製品はセキュリティ、製造、金融、ヘルスケアなど幅広い業種で導入されている。Foundryはデータに基づく業務運営を支える基盤で、AIPはFoundry上で生成AIを活用し、企業のAIエージェント運用を支援する。
POSCO Future Mはまず、営業・マーケティング部門で活用を始める。分散しているデータを統合・分析し、迅速な判断につなげることで、顧客対応力の向上と社内外の連携強化を図る。計画立案から実行までAIの活用範囲を広げ、人は最終判断に注力する「AIネイティブ」体制の構築も加速させる考えだ。
同社は、二次電池業界では材料性能だけでなく、顧客企業や取引先との連携力も競争力を左右するとみている。単なる素材供給企業にとどまらず、産業エコシステムを主導する企業への転換を目指す。
こうした方針のもと、7月にはデジタル革新ビジョンとして「BoT(Battery of Things)エコシステム Game Changer」を打ち出した。8月には「全社PI(プロセス革新)基盤のAXプロジェクト」を始動している。
数値目標としては、営業・マーケティング部門の顧客対応力を60%以上引き上げるほか、製造生産性を30%向上させる。製品開発期間は半減を見込む。中長期的には、生産から販売までの過程で蓄積したデータを基に、電池産業エコシステムの標準を主導するプラットフォームの構築を目指し、新たな事業機会の創出につなげる方針だ。