米通貨監督庁(OCC)がGENIUS法に基づく最終規則を決定した。写真=Shutterstock

米通貨監督庁(OCC)は21日、決済用ステーブルコインの発行と一部の受託業務を対象とする最終規則を決定した。2025年に成立した「GENIUS法」に基づく連邦監督の具体的な運用基準を定めたもので、施行日は2027年1月18日となる。

Cointelegraphなどによると、今回の規則は、決済用ステーブルコインの発行体に対し、発行残高と同額以上の準備資産の保有を求めるほか、償還請求には通常2営業日以内に対応するよう義務付ける。あわせて、リスク管理に関する要件も適用する。

適用対象には、国法銀行、連邦貯蓄機関、外資系銀行の連邦支店および関連子会社が含まれる。連邦レベルで決済用ステーブルコイン発行資格を申請、または取得したノンバンク企業も対象となる。

また、州当局の認可を受けた発行体や一部の海外発行体についても、OCCの規制・執行権限が及ぶ範囲で適用される。規則施行後、米国内で決済用ステーブルコインを発行する企業は、原則としてGENIUS法に基づく認可が必要となる。必要な認可を得ずに発行した場合は制裁の対象となる可能性がある。認可申請や適用除外の受け付け開始時期は、別途公表するとしている。

最終規則では、ステーブルコイン保有者に対する利息や収益の支払い禁止も維持した。発行体は、ステーブルコインを単に保有または利用していることの対価として、保有者に利息や収益を支払うことはできない。

一方で、系列会社や関連する第三者と連動する特定の構造を、一律に収益支払い禁止違反と推定する条項は、最終規則から削除された。

スコット・ベッセント米財務長官は同日、X(旧Twitter)への投稿で、今回の措置を「金融界における歴史的瞬間」と位置付けた。1863年の国家通貨法を引き合いに出し、デジタル時代の決済用ステーブルコインに国家レベルの枠組みを整備するものだと説明した。

ジョナサン・グールド通貨監督庁長官も、準備資産、償還、リスク管理に関する基準を通じて、決済用ステーブルコインのイノベーションを支える明確で実務的な枠組みを整えたと評価した。

今回の決定は、ステーブルコイン制度を理念先行の立法段階から、実際の監督ルールの段階へ進めた点で意味が大きい。準備資産と償還基準が明文化されたことで、決済用ステーブルコイン市場が制度の枠内に取り込まれる範囲も、これまでより明確になった。

ベッセント長官は「GENIUS法は米国金融の分水嶺であり、米国を世界の暗号資産の中心地として一段と確かなものにする。1863年にエイブラハム・リンカーン大統領の国家通貨法が銀行発行通貨の国家的枠組みを確立したのと同様に、GENIUS法はデジタル時代の決済用ステーブルコインに連邦の枠組みを確立する。OCCの最終規則はこの画期的な立法を前進させ、民間部門のイノベーションと競争、そしてデジタル資産分野における米国のリーダーシップに向けた明確で実務的な基盤を提供する」と述べた。

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