Teslaの2026年7〜9月期決算は、納車台数が市場予想を上回る一方で、売上高は前年同期並みにとどまり、利益は減少する見通しだ。市場の関心は販売台数そのものより、採算悪化と積極投資による負担増をどこまで抑えられるかに移っている。
電気自動車専門メディアのElectrekが20日に報じたところによると、Teslaは21日の取引終了後に第3四半期決算を発表する。ウォール街のコンセンサス予想は、売上高が280億6000万ドル、非GAAPベースの1株当たり利益(EPS)が0.45ドル。前年同期の売上高281億ドルとほぼ同水準だが、EPSは前年同期の0.50ドルから10%減る見込みだ。Estimize予想は、売上高283億6000万ドル、EPS0.48ドルとなっている。
第3四半期の納車台数は48万6532台だった。前年同期の49万7099台からは2.1%減ったものの、24人のアナリストによる平均予想の46万1974台は上回った。生産台数は46万4391台で、納車台数を下回った。これで在庫は2四半期連続で減少したが、納車の上振れがそのまま業績改善につながるかはなお見通しにくい。
車種構成の偏りも続いた。Model 3とModel Yの納車は47万8237台と全体の大半を占めた一方、Cybertruck、Semi、Model S、Model Xなどその他モデルは8295台にとどまり、前年同期比で48%減少した。エネルギー貯蔵装置の設置量は13.7GWhで、前年から9.6%増えたものの、市場予想の約15.9GWhには届かなかった。
最大の焦点は採算だ。Teslaの第2四半期の営業利益率は1.4%まで低下し、営業利益は前年同期比57%減の3億9800万ドルだった。営業費用は47%増の43億5000万ドルに膨らみ、EPSも市場予想の0.53ドルを下回る0.33ドルにとどまった。
自動車部門の粗利益率は、規制クレジットを除くベースで第1四半期の19.2%から第2四半期は16.3%へ低下した。規制クレジット収入も第2四半期は1億4600万ドルと、前年同期比67%減だった。フリーキャッシュフローは10億9000万ドルの赤字に転落。設備投資(CapEx)は58億ドルと前年の2倍超に拡大した。会社側は、2026年通期のCapExが250億ドルを上回る見通しも示している。
決算発表後のカンファレンスコールでは、Cybercabの拡大方針や規制対応、顧客向け車両への非監督型フルセルフドライビング(FSD)の導入時期などが主な論点になりそうだ。Optimusロボットの生産コストや初期顧客の確保策にも、株主の関心が集まっている。
今回の決算では、納車の上振れが採算回復につながるかに加え、AIや自動運転への大型投資を続けながらコスト増を抑えられるかが問われる。売上高の伸び悩みと減益が確認されれば、本業の成長鈍化と投資負担への警戒が改めて強まりそうだ。