写真=tx

実物資産連動(RWA)プラットフォームのtxは、トークン化株式の取引を見据えた米ドル連動ステーブルコイン「USTX」を発行した。txウォレットや今後提供するトークン化株式マーケットプレイスでの決済手段として活用する。

20日付のCointelegraphによると、USTXはtxのエコシステム内で使う共通のドル建て決済手段として設計された。利用者はUSDCを使ってUSTXを発行でき、保有するUSTXはUSDCに償還できる。

txはこの発行・償還の導線として、Ethereum、Solana、Baseを含む8つのブロックチェーンからの入金を受け付ける。複数チェーンに分散するUSDC流動性をtxチェーンに集約し、共通の米ドル残高として利用できるようにする狙いがある。

USTXの発行と準備金管理は、フィンテックプラットフォームのBraleが担う。txによると、USTXは1トークン当たり1米ドル相当の資産で裏付けられる。

準備金資産には、現金、銀行預金、国債型マネー・マーケット・ファンド、短期米国債が含まれる。

txの共同創業者で最高法務責任者(CLO)のアシュリー・エバーソル氏は、USTXは単なるUSDCの派生トークンではないと説明した。USDCはあくまで発行・償還の手段であり、USTX自体はBraleを通じて1対1で裏付ける独自の準備金体制を持つという。

今回の発行は、ブロックチェーンネットワークや取引プラットフォームが、外部の発行体を活用して独自の米ドル建てステーブルコインを整備する流れを映すものでもある。こうした仕組みは、資産購入や取引決済、担保預け入れに共通して使えるドル建ての決済単位をネットワーク内に提供する。

txはUSTXを、トークン化株式やその他資産の取引における共通の決済通貨に位置付ける考えだ。

同社は報酬プログラムも導入する。ステーブルコイン事業者の一部は準備金の運用益の一部を顧客に還元しており、txも一定の要件を満たしたUSTX利用者に対し、ウォレットプログラムを通じて報酬を提供できると明らかにした。ただし、制度設計は規制上の制約を踏まえて調整したとしている。

米国のGENIUS法は、決済用ステーブルコインの保有や利用だけを理由に、利息や収益を支払うことを禁じている。エバーソル氏は、同社の報酬プログラムはすべて法務助言に基づいて設計したと述べた。

Braleは6月、Visaと協力し、プライバシーやコンプライアンス、運用統制が重視される環境で、ブロックチェーンベースのステーブルコイン決済の高速化とプログラマビリティ向上に取り組んでいると明らかにしていた。こうした動きを踏まえると、USTXはトークン化資産取引の決済インフラをtxチェーン内に構築する試みといえそうだ。

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