写真=Filer

動画理解AIを手がけるFilerは21日、AI分野の国際学会「NeurIPS 2026」に同社の研究論文2本が採択されたと発表した。採択されたのは、音声の非言語情報を推論に取り込む「Continuous Auditory Thought(CoAT)」と、誤りや不確実性を含むデータの影響を抑える「Geometric Anchor Preference Optimization(GAPO)」で、いずれも12月10日にオーストラリア・シドニーで発表する予定だ。

CoATは、音声をテキスト化する過程で失われやすい感情、抑揚、声の高さといった情報を、AIの推論過程に直接反映する技術。Filerによると、音声AIモデル3種類に適用した結果、42の評価指標のうち38指標で性能が向上した。

とりわけ、Qwen2.5-Omniモデルでは、音声感情認識の精度が従来の約55%から約79%に改善したという。

GAPOは、人間の選好データを用いるAI学習で、誤ったデータや不確実なデータの影響を低減する技術だ。学習中のモデルに小さな変化を加え、評価結果の安定性を測定したうえで、不安定なデータの学習時の重み付けを下げる仕組みを採る。

同社はこの技術をAIモデル4種類に適用し、既存の学習手法8種類と比較した。その結果、回答品質とユーザー選好評価の両面で全体として良好な結果を示し、学習データの20%に誤りを含めた実験でも安定した性能を確認したとしている。

Filerは、今回の研究成果を、広告が不適切なコンテンツに表示されるのを防ぐBrand Safetyや、コンテンツ審査技術に活用する方針だ。

キム・ジョンソク氏(Filer AIヘッド)は「映像の安全性を見極める際には、画面内のシーンだけでなく、声の調子や背景音も重要な要素になり得る」としたうえで、「こうした情報を取りこぼさず分析できるよう、関連技術をさらに発展させていく」とコメントした。

キーワード

#Filer #NeurIPS #AI #音声AI #Brand Safety #CoAT #GAPO
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.