Xenonは10月21日、インドネシアで進めてきたNike向け製靴工程用のAI外観検査が、量産検証をクリアしたと発表した。不良検知率は最大99.7%で、2027年から量産ラインへの適用を目指す。
同社は2025年、靴底(アウトソール)の不良の有無を自動判定するAI外観検査技術の開発に着手した。高解像度カメラと専用照明で撮影した製品表面をAIが解析し、不良箇所を特定する仕組みだ。
2026年に実施した量産検証では、2種類の製品タイプで不良検知率がそれぞれ99.7%、99.2%を記録し、Nikeフットウェアの最終検証をクリアした。Xenonは年内に量産モデルの開発に着手し、2027年から実際の生産ラインに適用する計画だ。
追加案件の受注も進んでいる。Xenonは2026年、靴の甲部にある縫製部や接着部で発生する微細な不良を判別するAIビジョン検査案件を追加で受注した。今後は検査対象を中底(ミッドソール)や完成品へと広げる方針としている。
フィジカルAIを活用した生産自動化案件も新たに受注した。靴底の圧着工程で、協働ロボットとビジョンカメラを組み合わせて反復作業を自動化する内容だ。作業者の遠隔操作デモを通じて、ロボットに動作を学習させる技術を活用する予定としている。
同社は2026年に設立したインドネシア現地法人で、初年度の黒字化を目指す。あわせて、グローバル海洋エンジニアリング企業のIKMグループ向けには、船舶関連文書を分析し、作業計画報告書を自動生成するAIソリューションも開発中だ。
Xenonのコ・ソクテ代表は「AI製造自動化市場では、技術の正確性に加え、実際の生産環境への理解と現場への適用力が重要な競争力になる」とコメント。「現地顧客との協力を強化し、技術開発から商用化までをつなぐ事業推進力を高めていく」と述べた。