Appleは19日(現地時間)、iPhoneとiPadを本格的なゲームプラットフォームとして強化する方針を示した。インディー作品からPC・コンソールの人気タイトルまでApp Storeに取り込み、買い切り型のプレミアムゲームとサブスクリプション型のApple Arcadeを両輪に、ゲーム事業の拡大を図る。
IT系メディアの9to5Macによると、App Store部門を統括する上級副社長に昇格したカーソン・オリバー氏が、ゲームメディアPolygonのインタビューでこうした戦略を説明した。
オリバー氏は「今年App Storeで配信されたプレミアムゲームは前年を上回った」と述べた。あわせて、独立系開発会社の作品に加え、既存のPC・コンソール向けシリーズをモバイル向けに展開する動きも活発になっていると強調した。
Appleはこうした流れを踏まえ、ゲーム性能の向上を継続してきた。ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシング対応やMetal関連のグラフィックス技術の強化に加え、PC・コンソール向けゲームをApple製デバイスへ移植するための開発ツールも提供している。
直近では「App Store Indie Game Week」を通じて、新作および発売予定作の7タイトルを紹介した。対象は「Sifu」「Vampire Crawlers」「No Man's Sky」「Little Kitty, Big City」「9 Kings」「Dome Keeper」「Yes, Your Grace 2: Snowfall」。このうち「No Man's Sky」は28日にiPhoneとiPad向けに配信される予定だ。
オリバー氏は、iPhoneを最初のゲーム体験の場として育った世代が登場している点にも言及した。タッチ操作を自然に受け入れるユーザー層の広がりが、モバイルゲームの可能性をさらに押し広げているとの見方を示した。
Apple Arcadeの役割についても強調した。同氏は、開発者に柔軟な収益モデルを提供することが重要だと述べ、人気カードゲーム「Balatro」を例に挙げた。
その上で、開発者がApp Storeでの個別販売と、Apple Arcadeを通じたサブスクリプション提供のいずれかを選べるよう支援する方針を示した。
一方、Appleはプレミアムゲーム拡大に伴う具体的な売上高や、今後の投資規模については明らかにしていない。同社の取り組みがモバイルゲーム市場にどこまで影響を与えるかは、今後投入されるタイトルの内容やユーザーの反応が左右しそうだ。