ゲーム特化型の生成AI企業AnchorNodeは10月20日、AI企業のUpstageと共同で、ゲームアセット制作規格に対するAIの理解・検収能力を評価するベンチマークを開発すると発表した。ゲーム制作の現場要件を踏まえて評価問題と採点体系を構築し、成果物は年内にオープンソースで公開する方針だ。
同プロジェクトは、ソウル経済振興院(SBA)が主催する「DIP-Spotオープンイノベーション in 銅雀」の協業課題として進める。Upstageが需要企業として参加し、協業先にAnchorNodeを選定した。
AnchorNodeによると、キャラクター、アイコン、背景、UIといったゲームグラフィックアセットは、サイズ、基準点、透過処理、エンジン設定値など、プロジェクトごとに定められた制作規格を満たす必要がある。こうした規格や検収基準は案件ごとに異なり、明文化されず開発者の経験や作業慣行に依存している部分もあるという。
そのため、AIがゲーム制作でより大きな役割を担うには、単に画像を生成するだけでなく、制作要件を理解し、成果物が条件を満たしているかを検収できる能力が求められるとしている。
今回の開発でAnchorNodeは、ゲーム制作現場の知見を基に、AIが理解・確認すべき規格を定義し、評価問題と正解データを設計する。Upstageは「Sola」モデルとAPI、ベンチマーク設計のノウハウを提供する。Upstageの事前検証では、「Sola Pro 4」がUnityエンジンのアセット設定ファイルを読み取り、遵守すべき規格を所定形式のルール一覧に整理する作業を実施したという。
両社は今回のベンチマーク開発を、大規模言語モデルとゲーム特化AIの連携を具体化する第一歩と位置付ける。ゲーム制作規格に対するAIの理解・検収能力を評価する基盤を整備し、今後はゲーム開発ツールとの連携など、協力範囲の拡大も検討する。
AnchorNodeのウォン・ジェホ代表は、「AIが画像をうまく生成する段階を超え、実際のゲーム制作に活用されるには、プロジェクトごとに求められる規格を理解し、成果物が条件に合致しているかを確認できなければならない」とコメントした。その上で、「AnchorNodeの現場知見とUpstageの言語モデル技術を組み合わせ、AIがゲーム制作で何を理解し、実行すべきかを測る具体的な評価基準を作っていく」と述べた。