ビットコインは19日、一時8万2000ドル台を回復した。ただ、例年は上昇しやすいとされる10月に入ってからは、騰勢の鈍さが目立っている。現物ETFからの資金流出も重荷となり、相場は8万2000ドル近辺でもみ合う展開だ。
Bitcoin Magazineによると、ビットコインは同日、一時8万2393ドル前後で取引され、日次では約2%上昇した。一方で、直近7日ではなお下落基調が続いている。
市場で意識されているのは、反発の有無そのものよりも上昇の勢いの鈍化だ。ビットコインは先週、値動きの大きい相場環境のなかでも上げ幅を十分に広げられなかった。
10月はビットコインが強含みやすい時期として知られるが、今年はそうした季節性がまだ鮮明になっていない。
需給面では、ビットコイン現物ETFからの資金流出が相場の重しとなった。Farside Investorsの集計によると、先週はBlackRock、Fidelity、Grayscaleが運用する関連商品から計2億2840万ドルが流出した。
投資家がETF経由で資金を引き揚げたことで、現物相場にも下押し圧力が及んだ格好だ。
もっとも、中期的な上昇基調が崩れたと判断するのは時期尚早との見方もある。アナリストの間では、ビットコインが今年の大半で7万ドルを下回る水準にあったのに対し、足元では強気相場入りしたとの評価が出ている。
過去最高値の12万6080ドルにはなお距離があるものの、安値圏にあった局面と比べれば地合いは改善したとの見方だ。
相場の支援材料としては、米国のマクロ政策の変化も挙がる。米財務省が政府債務の再買い入れ規模を2倍超に拡大する方針を示した後、ビットコインは上昇基調に入ったという。
8月のパフォーマンスは直近3年で最良となり、過去の8月としても3番目の好成績だった。背景の1つとして、市場では通貨価値の希薄化を意識した買いが指摘された。通貨価値の下落に備えて特定資産を買う動きで、8月はドルが弱含むなか、リスク資産であるビットコインがその恩恵を受けた。
こうした流れは9月にも続いた。ビットコインは直近30日で約6%上昇し、今年第3四半期の成績は2024年以降で最良だった。
焦点は、第3四半期の強さが10月にも持続するかどうかに移っている。ビットコインは8万2000ドル台を回復したものの、例年の10月高を改めて確認するには、現物ETFへの資金流入回復と週次ベースの下落反転が必要になりそうだ。