Circleは19日(現地時間)、USDCの償還手数料体系を改定し、標準償還の手数料を無料にすると明らかにした。あわせて、純償還額を超える分にかかっていた追加手数料を廃止する。一方、迅速処理向けの「エクスプレス」は基本手数料を0.05%に据え置く。
CryptoSlateによると、新料金はCircle Mintの既存顧客に対し、同日以降の請求サイクルから順次適用される。追加の申請手続きは不要で、適用開始時期は各顧客の請求サイクルによって異なる場合がある。
Circle Mintは、取引所や機関投資家、銀行、デジタルウォレット事業者などを対象としたサービスだ。連携する銀行口座から米ドルを入金してUSDCを発行できるほか、保有するUSDCを米ドルと1対1で償還できる。個人投資家向けのサービスではない。
今回の改定では、償還サービスを「標準」と「エクスプレス」の2区分に整理する。従来の「ベーシック」は「標準」に、「機関向け」は「エクスプレス」にそれぞれ名称を変更し、従来の「標準」区分は廃止する。あわせて、いずれの区分でも純償還額を超える分に対する追加手数料を廃止する。
標準償還の手数料は無料となる。一方、エクスプレスは償還額に対して0.05%の基本手数料を課す。これはクレジット適用前の基本料率で、顧客は処理速度とコストを踏まえて利用区分を選べる。
エクスプレス利用者は、請求期間中に発行額が償還額を上回った場合、純発行額に応じた手数料クレジットを受けられる。純発行額がプラスであれば25%、4000万ドル(約60億円)以上で75%、1億ドル(約150億円)以上で100%を適用する。クレジットの上限は当該期間に発生した償還手数料までで、純発行額が0以下の場合は適用されない。
処理速度は従来どおりとする。標準償還は最長2営業日、エクスプレスは即時処理に対応する。ただし、いずれも銀行側の決済時間は別途必要で、Circle側で処理が完了しても、直ちに口座へ着金するとは限らない。
なお、償還手数料とブロックチェーンの送金手数料は別建てとなる。Mintアカウントから外部ウォレットへUSDCを送る場合は、利用するブロックチェーンやネットワークの混雑状況に応じて送金コストが発生する可能性がある。このため、標準償還が無料になっても、オンチェーン送金コストまで免除されるわけではない。
今回の改定により、CircleはUSDCの償還ルートを通常処理と迅速処理で明確に切り分けた。通常の償還では追加コストをなくす一方、即時性を伴うサービスについては別途手数料を維持する方針を改めて示した。