米国中間選挙ではAI産業への監督強化も争点として浮上している。写真=Shutterstock

11月の米中間選挙を前に、人工知能(AI)産業への規制と監督強化が主要な政治争点として浮上している。民主党が上院または下院のいずれかで多数派を奪還した場合、AI企業を対象とする議会調査や公聴会が広がる可能性がある。

The Vergeが19日に報じたところによると、民主党の有力議員らは、データセンター向け税額控除や最近のサイバーセキュリティ事故などを重点的な調査対象とする可能性を示している。

民主党が常任委員会の主導権を握れば、AI企業の最高経営責任者(CEO)を公聴会に招致し、社内文書の提出を求めるなど、議会の監督権限を行使できるようになる。

AI産業はすでに選挙戦の主要テーマになっている。データセンター建設に伴う電力消費や環境負荷に加え、雇用減少への懸念も広がっており、有権者の関心が高まっている。

民主党の戦略家ジェシー・レリッチ氏は、「AI規制は政治的な注目を集める好機だ」と評価する一方で、「民主党がこれを実際の政策に結び付けられるかは不透明だ」と述べた。

また、カマラ・ハリス前大統領選キャンペーンで副本部長を務めたロブ・フラハティ氏は、民主党は長年にわたりAI問題に十分取り組んでこなかったと指摘した。背景には、技術に対する理解不足と、AI業界による巨額の政治献金があるとしている。

フラハティ氏は最近、政治活動委員会(PAC)「Tomorrow Together」を設立し、共和党候補を標的にした400万ドル規模の広告キャンペーンを始めた。広告では、子どものオンライン安全やデータセンター問題を訴えている。

一方、AI推進派のスーパーPAC「Leading the Future」は、6月時点で約4500万ドルを支出し、3100万ドルの資金を保有していたことが明らかになった。

民主党の内外ではこのほか、高性能AIモデルの事前安全評価や児童保護、労働・住宅差別を巡る企業責任の強化も論点として取り沙汰されている。AIによる雇用代替のコストの一部を企業に負担させる案も議論の対象だ。

もっとも、民主党内でも具体的にどの程度の規制を導入するかについては一致していない。中間選挙後の議会勢力図次第で、米国のAI産業を巡る規制の方向性が左右される可能性がある。

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