Nvidiaが出資するイスラエルのスタートアップ、DoubleAIが、企業の計算コスト削減を狙う人工知能(AI)モデルを投入する。米Wall Street Journal(WSJ)が19日(現地時間)に報じた。
WSJによると、DoubleAIは自動運転企業Mobileyeの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のアムノン・シャシュア氏が設立した。Lightspeed Venture Partners、Bessemer Venture Partners、Nvidia、Dellなどから、これまでに総額2億2000万ドルを調達している。
同社は自社技術を「コード実行モデル(CEM)」と呼び、AIの新カテゴリーに位置付ける。
大規模言語モデル(LLM)とは異なり、CEMは稼働中のプログラム内で人手を介さず動作し、コード実行をより効率化する方法を自律的に見つけ出すという。
第1弾製品の「Maxwell」は、GPUやCPUの利用効率を高めることで、膨らむ計算コストの抑制を支援する。データ分析会社Semianalysisによると、NvidiaのH100チップを1年契約で借りる場合の1時間当たりコストは、この1年で60%上昇した。シャシュアCEOは「ハードウェアをより有効に使えば、驚くほどのコスト削減が可能になる」と述べた。
DoubleAIは、顧客が削減したコストの一部を手数料として受け取る。初期顧客の1社では計算コストを67%削減したという。WSJは、AI企業LTXがMaxwellの導入によってモデル推論速度を2倍に高めたと伝えた。
Maxwellは10月末に提供を開始する。シャシュアCEOは、OpenAIやAnthropicのような大手AI研究開発企業ほど恩恵が大きいとの見方を示した。こうした企業は、計算コストを10%削減するだけでも数億ドル規模の節約につながるとしている。
DoubleAIは調達資金の約半分を投じ、NvidiaのB300チップ1000基を購入した。シャシュアCEOは「価格は上昇しており、計算資源を借りることだけに依存するわけにはいかない」と語った。