会議の成果は、リーダーの発言量よりも傾聴と参加促進に左右されるという。写真=Shutterstock

職場の会議で成果を高めるには、リーダーが話し続けるのではなく、参加者の意見を引き出して丁寧に聞くことが重要だ。不要な会議を減らすだけでなく、目的に合った設計や明確な議題設定も欠かせないことが研究で示された。

米ITメディアのArs Technicaが10月17日(現地時間)に報じたところによると、組織・社会心理学の分野では、オンライン会議の録画映像やアンケートを基に、効果的な会議運営を分析する「ミーティングサイエンス」が注目を集めている。

ドイツ・ハンブルク大学でナレ・レーマン=ヴィレンブロック氏の研究チームは、4人で構成された22チームの意思決定プロセスを分析した。その結果、リーダーが問いかけた後、参加者の応答に十分耳を傾けないチームでは、成果が最も低い傾向が確認されたという。

研究チームは、リーダーは会議を主導すべきだが、会話を独占してはならないと指摘した。特にオンライン会議では、発言機会の少ない参加者ほどマイクをオフにしやすく、積極的な傾聴や相互作用が弱まりやすいとしている。

会議の準備も重要だ。研究チームは、目的と議題を事前に明確に共有したうえで、参加者は必要最小限に絞るべきだとしている。開始前の短いやり取りやあいさつは、内向的な社員の参加を促す可能性があるという。

また、口頭での発言に代えて、チャット欄や共同ドキュメントに同時にアイデアを書き込む「サイレント・ブレインストーミング」も有効策として挙げられた。他人の発言を待たずに意見を出せるため、消極的な参加者でも参加しやすいとみられる。

オンライン会議に伴う疲労への配慮も欠かせない。社員147人を対象にした予備研究では、注意欠如・多動症(ADHD)のある参加者ほど強い疲労感を訴える傾向があり、カメラを長時間オンにするほどその傾向が強まったという。

一方、会議は単純に減らせばよいわけではない。2026年の研究では、ノルウェーの労働者約9000人を分析した結果、会議への参加度と、その後の賃金上昇や職務を通じた学習との間に正の相関が確認された。ただし、因果関係が立証されたわけではない。

研究チームは、会議回数を一律に削減するのではなく、目的に合った会議を設計し、多様な意見を反映できる場にすることが重要だと強調している。

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