Rippleが、ステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」を軸にXRP Ledger(XRPL)の金融インフラへの組み込みを進めている。Cross River Bankとの連携や機関投資家向けサービス「Ripple Prime」の展開、DriveWealthとの協業を通じ、決済、機関取引、越境資金移動でXRPLの活用領域を広げる構えだ。
ブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」は18日(現地時間)、XRPLのバリデーターであるVetが、ブロックチェーンが世界の金融構造を変えつつあり、XRPLもその流れの中で役割を拡大していくとの見方を示したと報じた。
Vetは、XRPの可能性を過小評価する見方は、将来の金融システムの変化を十分に織り込んでいないとの認識を示した。トークン化や24時間取引、グローバルアクセス、検閲耐性といったブロックチェーンの特性が、従来型金融に変化を迫っていると説明している。
こうした見方は、Rippleが足元で進める提携やサービス拡大の動きとも重なる。Rippleは15日、Cross River Bankと協業し、RLUSDを銀行システムに統合すると発表した。
この連携により、金融機関は米ドルとRLUSDを使って、24時間365日の決済・清算に対応できるようになる。顧客企業は個別にブロックチェーン基盤を構築しなくても、単一の接続でRLUSDを利用できるようにする。Rippleは、国際決済や送金分野での活用も視野に入れている。
RLUSDの規模も拡大している。Rippleによると、RLUSDの時価総額は25億ドル(約3750億円)を超え、このうち10億ドル(約1500億円)超がXRPL上で発行された。RLUSDを使った決済機能が、フィンテック企業が利用する既存の銀行インフラに組み込まれつつあることも示した。
機関投資家向けサービスの拡充も進める。Rippleは同日、「Ripple Prime」を通じて新たな取引サービスを開始すると発表した。機関投資家が24時間取引可能な市場で、株式、コモディティ、通貨などの伝統的資産を売買できるよう設計したという。
一部取引ではRLUSDを担保として利用でき、機関金融での用途拡大も見込む。現時点では一部の市場で提供しており、今後は提供範囲を広げる計画だ。
さらに14日には、投資企業DriveWealthとの協業も公表した。両社はRLUSDを決済・清算に活用し、投資家の越境送金を支援する取り組みを進めることで合意した。
従来の決済ネットワークに全面的に依存せず、海外投資家がより迅速に証券口座へ資金を入金できるようにするのが狙いだ。
Rippleは足元で、ブロックチェーンサービスを既存の金融システムに接続する取り組みに注力している。XRPLは高速な取引処理を支える基盤となり、RLUSDはその上で決済や金融サービスに使うデジタルドルとして機能する位置付けだ。
金融機関や銀行での導入が進めば、XRPLの利用量が増える可能性もある。今回の一連の発表は、RLUSDを単なるステーブルコインにとどめず、銀行決済、機関投資家向け取引、越境資金移動へと接続しようとするRippleの戦略を示したものといえる。
Vetは、ブロックチェーン技術がリアルタイムで旧来の金融を変えつつあり、XRPLはそうした新たな金融環境の中でさらに存在感を高めていくとの見方を示している。