生成AIの普及を受け、企業やメディアのWebサイト運営戦略が転換点を迎えている。従来の検索エンジン最適化(SEO)に加え、生成AIの回答で自社コンテンツを参照させる「生成エンジン最適化(GEO)」の重要性が増している。
ITmediaによると、ChatGPTやGemini、GoogleのAI Overviewといった生成AIサービスの浸透に伴い、ユーザーの情報収集行動にも変化が広がっている。
CyberAgentのGEO Labが8月に15〜69歳の9278人を対象に実施した調査では、検索時に生成AIを利用すると答えた人の割合は52.3%となり、初めて5割を超えた。前年5月の21.3%から、1年3カ月で31.0ポイント上昇した。
一方、従来型の検索エンジンの利用率は、同じ期間に91.9%から86.9%へ低下した。依然として利用者は多いものの、生成AIが新たな情報収集手段として定着しつつあることがうかがえる。
こうした変化と合わせて、「ゼロクリック検索」の拡大も進んでいる。これは、生成AIがWeb上の情報を要約して直接提示することで、ユーザーが元の記事やサイトにアクセスしないまま検索を終える現象を指す。
Web分析会社Chartbeatによると、2025年7月から2026年7月にかけて、同社の分析ネットワークに含まれるニュース・メディアサイトへのGoogle検索流入は約40%減少した。企業やメディアには、検索結果で上位表示を狙うだけでなく、AIに参照される情報源となるための対策も求められている。
代表的な手法としては、独自のアンケートや実験結果、統計、価格情報など、他サイトでは得にくい一次情報を提示することが挙げられる。あわせて、専門家の見解や明確な出典を示し、内容を理解しやすく整理することも重要になる。
もっとも、GEOが従来のSEOを完全に置き換えるわけではない。Googleも、AI検索においても従来のSEOの原則は引き続き重要だとの考えを示している。
今後は、Webサイトの競争力を訪問者数だけで測るのではなく、AI回答での参照頻度や、実際の流入・コンバージョンへの貢献度まで含めて評価する流れが強まりそうだ。