Cardano(ADA)創業者のチャールズ・ホスキンソン氏は、Midnightを軸に暗号資産業界が抱える複数の課題を解決する新構想を開発中だと明らかにした。概念設計はほぼ完了しており、自身のキャリアにおける「代表作になる」としている。
ブロックチェーン専門メディア「The Crypto Basic」が10月18日(現地時間)に伝えた。ホスキンソン氏は構想の詳細や公開時期には触れなかったものの、Midnightを通じて暗号資産市場に独自の価値を持ち込めるとの見方を示した。一方で、これまで示してきたMidnightのAI取引構想と直接結び付くかどうかについては明言しなかった。
これとあわせて、コミュニティの関心はCardanoの開発がどの段階まで到達したのかにも向かった。あるユーザーが主要な開発目標は事実上達成されたのかと尋ねたのに対し、同氏は拡張性強化策「Leios」が実装されれば「そうだ」と答えた。
ホスキンソン氏は、Cardanoが目指してきた要素として、分散型ガバナンス、開発体制、安全なコンセンサス、eUTXOモデル、Plutusスマートコントラクト、拡張性の強化を列挙した。そのうえで、高い安全性を備え、複数の独立したノード実装を支え、継続的に進化できる設計になっていると説明。ADA保有者がすでに数百万人規模に達している点にも言及した。
Midnightについては、従来のプライバシー重視型ブロックチェーンの枠を超え、用途拡大を進めている。ホスキンソン氏は先週の議論で、「Midnight City」が今後数カ月以内にAIベースの暗号資産取引を支援する計画だと明らかにしていた。
利用者がウォレットに資金を預け、目標や戦略を設定すると、AIエージェントが複数のブロックチェーンをまたいで暗号資産を売買する仕組みだという。
さらにMidnightでは、他の利用者が作成した取引戦略をAIエージェントが探索・共有できるマーケットプレイスも構想している。AIエージェントと実際の利用者を結び付けるID管理基盤「Midnight Passport」も開発中で、初期版は2026年末の公開が見込まれている。
加えて、MidnightはOpen Wallet Standardの採用も進めており、AIエージェントが複数のブロックチェーンや他システムのウォレットにアクセスして取引を実行できるようにする方針だ。今回示唆した新構想が、こうした流れの延長線上にあるのかどうかは現時点では不明だ。
一連の発言からは、CardanoとMidnightが役割分担を進めながら、相互補完的に機能を広げている構図がうかがえる。CardanoはLeiosによる拡張性の完成を、MidnightはAI取引やID管理の実装を、それぞれ前面に打ち出した格好だ。
ホスキンソン氏はCardanoの到達点について、次のように述べた。
「Leiosの後なら、そうだ。分散型コンセンサス、ガバナンスと開発、eUTXO、Plutus、無限のスケーラビリティ、安全性、形式手法に基づく構築、複数の独立ノード、再帰的な自己改善、そしてADAを保有する数百万人。私が実現したかったものは、すべてそこにある」