Bitcoinは8万ドルを割り込んだ後に8万2000ドル台を回復したが、短期の方向感はなお定まっていない。前日の急落局面では大規模なロング清算が発生しており、足元の焦点は8万1603ドルを維持できるか、8万4246ドルを上抜けられるかにある。
ブロックチェーンメディアのDecryptによると、16日午前時点のBitcoinは24時間で1.28%高の8万2295ドルで推移した。
今回の持ち直しは、15日の急落後の反発によるものだ。Bitcoinは同日の取引中に8万ドルを割り込み、約1カ月ぶりに同水準を下回った。主要アルトコインも反発し、Ethereumは4.17%高の2473.17ドル、Solanaは3.02%高、XRPは2.03%高だった。
時価総額上位15銘柄では、Zcash(ZEC)が上昇率トップとなった。Zcashは10.29%高の1222.02ドルまで上昇し、時価総額は206億7000万ドルに拡大。前日に記録した約10%の下落分の大半を取り戻した。
相場反発の背景には、前日に膨らんだ清算がある。CoinGlassの集計では、15日の下落局面で9億4800万ドルの清算が発生し、このうち90.6%をロングポジションが占めた。上昇を見込んだ持ち高の強制解消が売りを加速させ、その反動で16日は買い戻しが入った格好だ。
テクニカル面での重要水準は8万1603ドルだ。Bitcoinは15日の取引中に7万9711ドルまで下落し、この水準と50日指数移動平均線の両方を下回った。50日指数移動平均線は現在、8万407ドルに位置している。
一方、200日指数移動平均線は7万5759ドルで、足元の価格を約8%下回る水準にある。50日指数移動平均線はなお200日指数移動平均線を上回っており、長期トレンド自体は上向きを維持している。
短期指標は、なお売り優勢を示している。トレンドの強さを示す平均方向性指数(ADX)は25.5と、トレンド確認の目安とされる25をわずかに上回った。相対力指数(RSI)は48.9で中立圏にあるものの、やや弱含みのシグナルとなっている。
市場の期待も後退した。予測市場Myriadでは、10月中にBitcoinが8万7500ドルの高値を付ける確率を31%と見積もっており、13日時点の45%から低下した。別の予測市場プラットフォームでは、7万7500ドルまで下落する可能性を43%として織り込んでいる。
上昇シナリオを維持するには、8万1603ドルを維持したうえで、日足終値で8万4246ドルを上回ることが条件となる。この水準を明確に超えれば、次の上値メドとして8万5301ドル、8万6644ドル、8万7423ドルが意識されやすい。あわせてADXが上向けば、トレンド発生のシグナルはより強まる可能性がある。
一方で、レンジ相場が続く場合は、8万365ドルから8万4246ドルの間での推移が想定される。弱気シナリオは、日足終値で8万1603ドルを下回った場合に現実味を帯びる。
その場合は、まず8万407ドルと8万365ドルの水準が試され、さらに下げが進めば7万8003ドル、200日指数移動平均線が位置する7万5759~7万5093ドルのゾーンまで下値余地が広がる可能性がある。
今回の反発は急落直後のテクニカルな戻りの性格が強い。相場はなお、上値再挑戦と追加下落の両シナリオをにらむ展開にあり、次の方向性は8万1603ドルの維持と8万4246ドルの上抜けが実現するかどうかに左右されそうだ。