XRP 写真=Shutterstock

XRPは米インフレ指標の公表を受けて一時下落したが、主要暗号資産取引所では個人投資家の買い姿勢がなお優勢だ。半面、XRP現物ETFへの資金流入は鈍化しており、足元の反発が続くかどうかが焦点になっている。

16日付のブロックチェーンメディア「The Crypto Basic」によると、先週は米インフレ指標をきっかけに暗号資産市場全体が不安定な値動きとなったものの、個人投資家の間ではXRPの上昇余地を見込む姿勢が目立った。

CoinGlassの集計では、Binance、OKX、Bybitにおける個人投資家のロング・ショート比率はいずれも「極端な強気」水準に入った。比率はBinanceが2.70、OKXが3.26、Bybitが3.92。従来よりやや低下したものの、下値よりも上値余地を意識する見方が依然強いことを示している。

もっとも、こうした強気心理は直近の相場動向とはやや食い違う。米労働統計局(BLS)は14日、9月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.6%上昇したと発表した。前年比では8月の3.4%から3.7%に伸び、市場予想の3.6%も上回った。食品とエネルギーを除くコアCPIも前月比0.3%上昇し、予想の0.2%を超えた。

物価指標の公表後、暗号資産市場は即座に反応した。XRPは15分足らずで1.63%下落し、1.38ドルから日中安値の1.3574ドルまで下げた。市場全体の時価総額も45分で約400億ドル減少した。

15日には生産者物価指数(PPI)もインフレ懸念を強める内容となり、売り圧力が一段と強まった。PPIは前月比1.3%、前年同月比6.3%上昇し、追加利上げ観測への警戒も再燃した。

その後、XRPは1.30ドル近辺まで下落した。直近4日間の暗号資産市場全体の清算額は17億ドルに達した。ただ、16日には1.32ドル付近で買い支えが入り、XRPは1.34ドル前後まで持ち直した。

短期の約定動向でも買い優勢が確認された。CoinGlassの24時間ベースのテイカー買い・売り出来高では、ロング出来高が12億3000万ドル(約1845億円)と全体の51.09%を占めた。ショート出来高は11億8000万ドル(約1770億円)で48.91%だった。

大口資金の動きは取引所ごとに分かれた。Binanceでは、いわゆるクジラ口座のロング・ショート比率が3.30まで上昇し、「極端な強気」水準に入った。クジラのポジション比率も1.99と強気圏を維持した一方、スマートマネー指標はなお「極端な弱気」を示した。

OKXでは大口投資家の慎重姿勢が目立った。クジラ口座比率は0.81、クジラのポジション比率は0.79で、いずれも弱気圏だった。スマートマネー指標も弱気を示した。

Bybitではクジラ口座比率が3.92と「極端な強気」水準を示したが、クジラのポジション比率は0.97と中立圏にとどまった。スマートマネー指標はBinanceと同様、「極端な弱気」とされた。

テクニカル面では、サポート水準の攻防が注目されている。アナリストのアリ・チャートは、現在のレンジを維持できなければ、次の重要な下値支持線は1.25ドルになると指摘した。この水準を下回れば、下げが加速する可能性があるという。1.25ドルは、物価指標公表前の水準と比べて約16%低い。

一方、機関投資家マネーの流入はなお力強さを欠く。XRP現物ETFの10月の純流入額は1300万ドルにとどまった。9月と比べた月間の流入ペースは79%減少したという。

XRPの短期反発が持続するかどうかは、個人投資家の買いがサポート水準を維持できるかに加え、低調なETF資金流入をほかの需要で補えるかがカギとなりそうだ。

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