写真=Tesla

Teslaの自動運転ロボタクシー「Cybercab」がオーストラリアの主要都市で巡回展示を始めた。一方で、運輸業界では無人車の導入に対する反発が強まっており、雇用への影響と安全性が大きな争点になっている。

10月17日付のCleanTechnicaによると、Teslaはブリスベンをはじめとするオーストラリアの主要都市でCybercabを披露している。Cybercabはハンドルもペダルも備えない2人乗りの車両で、各都市で約1週間ずつ展示する予定だ。

ただ、公道での走行や商用サービスの開始時期は示されていない。Teslaは過去にもCybertruckをオーストラリアで巡回展示したが、約2年が過ぎた現在も正式販売には至っていない。

こうしたなか、オーストラリア運輸労組(TWU)はUberと足並みをそろえ、無人ロボタクシーの導入を巡る規制強化を求めている。TWUは「組合員10人のうち7人が無人車両に反対している」として、政府に対し雇用減少の可能性を警告した。

TWUが求めているのは、車内への安全要員の配置に加え、運輸労働者への再教育、自動化やAIの普及で職を失う労働者への金銭補償などだ。

Uberは、完全無人車両だけで運行する方式よりも、自動運転車と有人ドライバーが併存するモデルを支持している。背景には、競合するWaymoの無人ロボタクシー拡大をにらんだ思惑もあるとみられる。

一方、政界には導入を前向きに受け止める声もある。ニューサウスウェールズ州のクリス・ミンズ氏は「ロボタクシーに実際に乗ってみたい」と述べ、シドニーにとって有益となる可能性があるとの見方を示した。

もっとも、制度面のハードルはなお高い。オーストラリア政府は、完全自動運転車を巡る安全責任の所在を明確にする法整備を進めているが、現行制度では一般公道での完全無人運行は認められていない。

Cybercabがオーストラリア市場に参入できるかどうかは、技術面の完成度だけでなく、安全規制への対応と運輸労働者の雇用問題をどう解決するかがカギを握りそうだ。

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