ビットコインは、米国の9月消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がともに市場予想を上回った後も、8万ドル台を維持した。市場では10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置かれるとの見方がなお優勢で、相場の下支え要因となっている。
ブロックチェーンメディアCoinPostによると、Bitbankのアナリスト、ハセガワ・ユウヤ氏は、来週もビットコインが8万ドル近辺で底堅く推移する可能性が高いとみている。
ビットコイン/円は週初、1325万円近辺で取引を開始した。その後は原油高と米主要株価指数の下落を受けて1300万円前後まで下落。13日未明にはロングポジションの清算も重なって一時1300万円を割り込んだが、その後は押し目買いが入り、1325万円近辺まで切り返した。
その後は米9月CPIの発表を控え、1330万円前後で上値の重い展開が続いた。ドル建てでは8万4000ドル近辺に相当する水準で、1320万円台を中心とした狭いレンジで推移した。
米9月CPIは前年同月比3.7%と、市場予想の3.6%を上回った。15日に発表された9月PPIも市場予想を上回り、ビットコインは一時1250万円台まで下押しした。
もっとも、PPIの上振れ後もFF金利先物市場では、10月FOMCでの金利据え置き観測が優勢だった。米株式市場が反発したこともあり、ビットコインは再び1300万円近辺まで持ち直した。
ハセガワ・ユウヤ氏は、物価指標が強い内容だったにもかかわらず、米短期金利の上昇が続かなかった点を重要な材料として挙げた。FF金利先物市場では、10月FOMCでの据え置き確率が約70%織り込まれているという。
一方で、今週に入って据え置き観測はやや後退しており、金融環境が明確に改善したとは言い切れないとも指摘した。
来週の最大の焦点は、8万ドル近辺の需給動向だ。16日のオプション満期後も、権利行使価格8万ドルに未決済建玉が集中している。ディーラーのポジティブガンマが維持されれば、この価格帯が引き続き下値を支える可能性がある。
反対に、満期後に未決済建玉が別の権利行使価格へ移り、8万ドル近辺の需給の支えが弱まったうえ、金利据え置き期待がさらに後退すれば、ビットコインは再び8万ドルを試す展開も想定される。この場合、先週示した7万5000ドル近辺まで調整が広がるリスクも残る。
全体としては、来週も8万ドルを支持線とする底堅い値動きがメインシナリオとなる。ただ、上値を強く押し上げる材料は乏しく、当面は8万〜8万5000ドルのレンジ内で方向感を探る展開が続きそうだ。