画像=OpenAI

OpenAIは、コーディングエージェント「Codex」とGPT-6系モデルを活用し、社内ソフトウェアの保守業務を自動化した事例をブログで公表した。2週間で1400件超のプルリクエスト(PR)を処理し、80万行超のコードを削減したほか、CI(継続的インテグレーション)の所要時間短縮や、モデルごとのAPI費用の違いも明らかにした。

同社によると、Codexの導入で開発スピードは向上した一方、保守負担は増加した。未使用コードの削除や、すでに終了したテストの整理・修正といった作業が膨らんでいたという。

そこでOpenAIのチームは、「GPT-6 Astra」に対し、Slackや実験プラットフォーム「Statsig」などの関連情報を参照しながら、未使用コードを洗い出すよう指示した。依頼したタスクは、短く曖昧な内容だったとしている。

Astraは、過去のPR、Slack上のやり取り、社内プロジェクトの記録、運用環境の性能データを参照し、削除候補のコードを抽出した。あわせて、削除の根拠も示したという。

エンジニア5人は通常業務と並行して2週間で1400件超のPRを処理し、削除したコードは80万行を超えた。あるサービスでは、コンテナイメージの容量が3.31GBから1.72GBへと48%縮小した。

OpenAIは、より難易度の高い過去の実験の整理にもAstraを投入した。Astraは実験ごとのCPU使用量を分析し、数年間見過ごされていた無駄を特定したという。チームは実験と機能フラグを数百件削除した。

またAstraは、「永続」設定が付いたフラグ1件がCPUを大きく消費していることを突き止め、人によるレビューを要請した。レビューの結果、チームは当該フラグを削除し、主要サービスのCPU使用量を約0.42%削減した。

同様の作業は、より低コストな「GPT-6.1 Sol」でも検証した。6000ファイル、100万行規模のコードを点検した結果、推論強度を最高に設定したSolは、Astraが見つけた142件の問題のうち131件を検出し、検出率は92%だった。

API費用は15.12ドル(約2270円)で、Astraの109.06ドル(約1万6360円)に対し約14%にとどまった。

CI改善の効果も大きかった。Codexの提案を基に約30件のPRを処理したところ、CI完了時間の中央値は約10分から4.5分へ短縮。63件のテストをまとめて実行する時間も592.6秒から29.8秒へと95%減少した。

OpenAIは、小規模な保守タスクから着手し、効果を確認しながら適用範囲を広げるのが望ましいとしている。

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