Teslaは電動スポーツカー「Roadster」の量産を2028年に始めると表明した。もっとも、2017年の初公開以来、発売計画はたびたび先送りされており、今回の発表についても実現性を疑問視する声が出ている。米ITメディアのEngadgetが17日、報じた。
Teslaは15日のイベントで、再設計したRoadsterを披露した。会場では、吸着装置付きのC字型ランプを上って車体が逆さになる演出のほか、ロケットブースターの噴射を思わせるデモも行われたという。
同社は、冷ガス式スラスターを搭載する「Thrust」仕様について、予約金を25万ドルに設定している。
イーロン・マスクCEOはイベントで、Roadsterの量産を2028年に開始すると説明し、「今回は本当だ」と述べた。ただ、Roadsterを巡ってはこれまでも量産時期の見通しが繰り返し後ずれしてきた。
2017年11月の初公開時点では、発売目標は2020年としていた。その後、2020年7月の決算発表では「1〜1年半以内」の生産開始に言及したが実現せず、2021年初めには2022年、同年末には2023年へと再延期した。さらに2023年と2024年にも追加の遅延が伝えられている。
マスク氏は2018年2月、車体に約10基のロケットスラスターを組み込む「SpaceXパッケージ」も打ち出していた。
予約金はこれまで5万ドルから25万ドルの範囲で受け付けており、長期化する延期を受けて購入希望者の不満も広がっている。
ユーチューバーのマルケス・ブラウンリー(Marques Brownlee)は、2025年9月のポッドキャストで「Teslaが8年間も私の5万ドルを持ったままだ」と不満を口にした。OpenAIのサム・アルトマンCEOも、Roadsterの予約を巡って不満を示した人物として挙げられている。
初代Roadsterは2008年に発売された。Lotus Eliseの車体をベースにバッテリーを搭載し、1回の充電で244マイル(約393キロ)を走行できたという。マスク氏が2004年にTeslaへの出資を決めるきっかけになったのも、Roadster構想だったとされる。
Engadgetは、具体的な発売日を示さない今回の発表は、実質的には中途半端な公開にとどまると指摘した。潜在顧客に対し、高額な予約金の支払いに見合うと納得させられるかが、Teslaとマスク氏にとっての課題だとしている。