ステーブルコインを使った送金は、従来の海外送金に比べてコストを約84%抑えられることが分かった。新興国向け送金でも同様の傾向がみられ、B2Bの越境決済でも手数料面で優位性が示された。
米Cointelegraphが16日(現地時間)に報じたところによると、ステーブルコイン決済ネットワーク「Borderless」は2026年第3四半期レポートで、200ドルの送金にかかるコストがステーブルコインベースの決済網では1%(2ドル)だったと明らかにした。従来の送金では6.36%に当たる12.72ドルだった。
比較には、Borderlessの2026年第3四半期の価格データと、世界銀行の2025年のデータを用いた。
新興国向けでもコスト差は大きかった。サハラ以南アフリカ向けでは、ステーブルコインベースの送金コストは2.9%で、従来の送金は8.46%。中南米向けでは、それぞれ1.25%と5.64%だった。
B2Bの越境決済でも、ステーブルコインベースの送金は割安だった。ユーロ圏向けに1万ドルを送る場合、最も低コストの事業者を使えば手数料は26ドルまで下がった。各工程で中央値の事業者を前提にしても52ドルだった。
これに対し、同額を従来の銀行経由で国際送金した場合は、送金手数料に加えて1%の為替マージンがかかり、総コストは135〜150ドルとなった。
処理時間でも差が出た。ステーブルコインベースの決済は、利用するネットワークによって受取先の銀行口座に数分で着金した。2026年第3四半期の中央値ベースの処理時間は、ブラジルのPIXが2分、メキシコのSPEIが3分、コロンビアのPSEが2分だった。
一方、従来のSWIFT送金は通常、翌営業日に決済された。遅いケースの上位10%では、3営業日を要した。
もっとも、決済完了率にはネットワークごとの差もみられた。メキシコのSPEIは98.6%、ブラジルのPIXは97.8%だったのに対し、コロンビアのPSEは79%、コスタリカのSINPEは73%にとどまった。