写真=イーロン・マスク氏

イーロン・マスク氏は、AIエージェント「Grok」が利用者に代わって行う購入手続きでミスが発生したり、クレジットカード情報が漏えいしたりした場合、SpaceXが損害を補償する考えを示した。AIが決済を代行するサービスが広がるなか、事故発生時の責任の所在を巡る議論が改めて注目を集めている。

Business Insiderが15日(現地時間)に報じたところによると、マスク氏は同日、X(旧Twitter)への投稿で、「Grokが購入時にミスをしたり、カード情報を漏えいしたりした場合は、SpaceXが補償する」と述べた。

発言のきっかけとなったのは、ある利用者によるGrokの利用事例だ。この利用者は、航空会社の複雑な予約サイトを使う代わりに、Grokにクレジットカード画像を送り、決済から予約確認までを任せたとしている。

マスク氏は、Grokによるカード情報の漏えいは「これまで起きていない」としたうえで、仮に問題が発生した場合にはSpaceXが補償する意向を示した。ただ、具体的な補償基準や手続きについては明らかにしていない。

無断決済や予約ミス、第三者の販売業者による詐欺、旅行のキャンセルに伴う追加損失などが補償対象に含まれるかどうかも不明だ。

今回の発言は、現行のGrok利用規約との整合性という点でも関心を集めている。Grok Botの規約では、AIエージェントが行った取引やそれに伴う費用について、原則として利用者が責任を負うと定めているためだ。

OpenAIやMetaも、AIエージェントが利用者に代わって実行した取引の責任は、基本的に利用者側にあるとの立場を取っている。

実際、AIエージェントのミスはすでに報告されている。XMTP Labsの最高経営責任者であるシェイン・マック氏は、自ら開発したAI金融アシスタントが名前の似たチャットルームを誤認し、銀行残高や支出履歴を社内幹部向けのSlackチャンネルに公開したと明らかにした。

マスク氏の発言は、AI企業が利用者の金銭的損失を直接補償する考えを示した点で注目される。一方で、実際にどのような補償手続きが取られるのか、利用規約が改定されるのかは確認されておらず、今後の対応が焦点となりそうだ。

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