世界の電気自動車(EV)市場で、地域ごとの差が一段と鮮明になっている。9月は欧州の販売が約60万台と過去最高を更新した一方、北米と中国は前年同月を下回った。特に北米の落ち込みは、米国でのEV税額控除終了前に需要が前倒しされた反動が大きいとみられている。
Electrekが15日に伝えたところによると、市場調査会社Benchmark Mineral Intelligence(BMI)は、9月の欧州EV販売が前年同月比39%増の約60万台だったと明らかにした。これまでの最高だった6月を10%上回った。
欧州市場の拡大をけん引したのはバッテリー電気自動車(BEV)だ。BEVは前年同月比50%増、プラグインハイブリッド車(PHEV)は16%増だった。
国別では、フランスが約8万台で78%増、ドイツが11万7000台で61%増となった。英国、フランス、スペイン、ポルトガル、フィンランドはいずれも月間販売の過去最高を更新した。
一方、北米の9月販売は約13万台と、前年同月比44%減だった。今年に入って最大の下げ幅という。背景には、前年9月に米国で7500ドルのEV税額控除が終了するのを前に、購入が集中した反動があるとBMIはみている。
BMIのデータマネジャー、チャールズ・レスター氏は、前年第4四半期の落ち込み局面との比較では、年末にかけて前年比の実績は改善するとの見方を示した。その一方で、統計上の改善が実際の需要回復を意味するわけではないと指摘した。
中国市場も低調だった。9月の販売は111万台で前年同月比18%減、1〜9月の累計も810万台で13%減となった。中国の自動車メーカーは海外輸出を拡大している。一方で、中国、欧州、北米を除くその他地域の9月販売は31万台と81%増えた。
世界全体の9月のEV販売は215万台で、前年同月比2%減だった。年初来累計では1550万台と、前年同期比3%増となった。
EV市場では、成長のけん引役が北米と中国中心から、欧州や新興市場へと広がりつつある。