Googleは、AI検索の回答画面で出典リンクの表示を拡充する。「AI概要」や「AIモード」が要約型の回答を前面に押し出す中、パブリッシャーサイトへの流入が減るとの懸念に配慮し、回答のより上部にリンクを表示しやすくする。
米ITメディアのThe Vergeが15日(米国時間)に報じた。Googleもブログで、AI回答内の本文リンクについて、より上部に、より頻繁に表示されるよう仕様を更新すると明らかにした。
狙いは、ユーザーがAI回答を読み進める中で、必要な情報源にすぐアクセスできるようにすることだ。Googleは、AI検索におけるAI回答内の本文リンクの露出を継続的に増やしてきたとしたうえで、今回の変更によりクリックしやすさを高めるとしている。
あわせて、リンク経由の流入拡大に向けた追加施策も打ち出した。特定の作業や情報について参照先が限られる場合は、関連リンクを文脈付きで回答上部に表示する。これにより、ユーザーは要約回答を最後までスクロールしなくても、関連サイトを先に確認できる。
速報性が重視される検索では、5月に公開した「リンクカルーセル」の適用範囲も広げる計画だ。これまで回答下部に置いていたリンクについても、画像サムネイル付きの形式に改め、クリックを促す。AIモードでは、パブリッシャーやクリエイターのプロフィールページにつながるリンクのテストも進めている。
こうした見直しの背景には、AI検索が情報探索の起点になることで、元記事の発行元への流入が細るとの業界の懸念がある。AI概要とAIモードは、従来の検索結果ページを介さず、ユーザーにカスタム回答を直接提示する仕組みだ。Googleは、回答の利便性を維持しながら、出典への導線を強化する方向で画面構成を見直している。
パブリッシャーとの提携拡大も進める。Googleは、昨年12月に発表した「ニュースAI」の試験プログラムに、400社超のパブリッシャーが参加していると明らかにした。これは、新たなAI機能の開発に向け、「強化されたコンテンツの提供と活用」に対価を支払うライセンス方式の取り組みで、Googleニュースのパブリッシャーページで提供する「深掘り記事概要」などの機能が含まれるという。
Googleは、出典リンクの表示拡充とライセンスプログラムを並行して進めることで、AI検索内でのパブリッシャーの存在感維持を図る構えだ。検索体験のAIシフトが進む中、実際のトラフィックやパブリッシャーの収益構造にどのような変化が生じるかが注目される。