Strategyのマイケル・セイラー会長は15日、人工知能(AI)の通貨選好を分析した研究結果を踏まえ、ビットコインが貯蓄や価値保全に最も適した手段だと改めて強調した。決済用途ではステーブルコインが優勢だった。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、セイラー氏は同研究に言及し、「賢明な投資家はビットコインで貯蓄する」と述べた。
発言のきっかけとなったのは、「Money for AI」の四半期アップデートだ。
同プロジェクトは、AIが人間の補助的なツールではなく、自律的な経済主体として振る舞うことを想定し、どのような通貨を選好するかを検証している。
今回の第3四半期アップデートでは、13のAIモデルを新たに追加。将来に備えた貯蓄、支払い、価格設定・会計、決済の4つの金融タスクについて、通貨の選好を調べた。
注目されたのは、貯蓄手段としてビットコインの優位が引き続き確認された点だ。Bitcoin Policy Institute(BPI)が3月に公表した初期調査では、36のAIモデルと9072件の通貨関連シナリオをもとに分析を実施した。
その結果、ビットコインは長期的な価値保全手段として79.1%の支持を集めた。比較対象には、ステーブルコインを含む法定通貨やその他の暗号資産が含まれていた。
4つの金融タスク全体で見ると、ビットコインは回答全体の48.3%を占め、最も選好された。一方、決済分野ではステーブルコインが53.2%となり、ビットコインの36%を上回った。
追跡調査でも傾向は大きく変わらなかった。新たに追加した9モデルを対象とした検証でも、ビットコインは貯蓄項目で75.8%を占め、決済ではステーブルコイン優位が続いた。
Money for AIの第3四半期アップデートによると、同調査では今年初めに用いた設問と分類方法をそのまま使い、新たに13モデルをテストした。その結果、貯蓄関連の設問ではビットコインが70.8%、財・サービスの支払いに関する設問ではステーブルコインが73.5%選ばれたという。
研究では、AIが資産の役割を明確に区別している点も示された。各モデルは、価値保全の手段と取引・支払いの手段を同一視せず、貯蓄や富の保全にはビットコイン、日常的な支払いや決済にはステーブルコインが適していると判断する傾向を繰り返し示した。
公開済みの研究範囲では、ビットコインは長期の価値保全で優位を保ち、ステーブルコインは実際の決済用途で競争力を維持している格好だ。AIエージェントが金融タスクを担う場面が増えれば、デジタルマネーの使い分けにも影響を与える可能性がある。
こうした流れの中で、セイラー氏はビットコインを「理想的な貯蓄手段」と位置付ける従来の見解を改めて打ち出した。