通信各社に利用者ごとの利用実績に応じた最適な料金プランの案内を義務付ける「最適料金プラン通知制度」が1日に施行された。もっとも、対象事業者の基準や通知頻度を定める下位法令はなお確定しておらず、初回通知の時期は見通せない。通知頻度を巡っては政府と通信業界の主張に隔たりがあり、既存の比較サービスとの重複も争点になっている。
科学技術情報通信部と関連業界によると、最適料金プランの通知義務を盛り込んだ電気通信事業法改正法が1日に施行された。一方で、義務の対象となる事業者の具体的な基準や通知頻度を定める施行令改正案と告示案は、現在も規制審査の手続きが続いている。
制度は、通信各社が利用者のデータ通信量、音声通話、SMSの利用実績や料金プランの適用条件を分析し、現行より有利なプランを案内する仕組みだ。利用者が自ら料金プランを比較しなくても、自身の利用状況に合った選択肢を把握できるようにし、通信費負担の軽減につなげる狙いがある。
政府が公表した告示案では、通信各社は直近6カ月の平均的な利用実績をもとに適した料金プランを選定し、現行プランと推奨プランの料金や提供条件を比較したうえで、SMSや電子メールなどで通知する必要がある。現行より安価なプランを優先して案内しつつ、セット割引や付帯特典を含めて有利になる商品については追加提示も認めるとしている。
焦点の一つが通知頻度だ。科学技術情報通信部は、利用者の利用行動の変化を定期的に反映し、料金プラン見直しの機会を広げるため、6カ月ごとの通知を想定している。
これに対し通信業界は、半年ごとに多数の利用者の利用量を分析し、個別に案内するには費用と事務負担が大きいと反発する。利用者ごとのデータ分析システムの構築・運用に加え、推奨プランの算定や案内メッセージの送信にも相応のコストがかかるためだ。
業界側は、通知頻度を12カ月に延ばすよう政府に要望した。通知回数を減らせば、システム運用や案内に伴うコストを抑えられるほか、より安価なプランへの移行による減収圧力も一定程度和らぐとの見方がある。
既存の料金比較サービスとの機能重複も論点になっている。韓国通信事業者連合会(KTOA)が運営する「SmartChoice」や各通信会社のアプリでも、利用者は自らの利用量に合った料金プランを確認できるためだ。
もっとも、既存サービスは利用者が自らアクセスして使用量を確認したり、必要な情報を入力したりする必要がある。政府は今回の制度について、事業者側から能動的に案内する点で性格が異なるとみている。
一方、制度運用の開始時期は依然として不透明だ。関連する施行令案と告示案は、大統領直属の規制合理化委員会の審査を受けている段階にある。審査が終わっても、施行令は法制処審査や次官会議、国務会議の議決など後続手続きを経る必要がある。
規制審査が長引けば、下位法令の確定だけでなく、通信各社による実際の通知開始時期も後ろ倒しになる可能性がある。業界では、利用者向けの案内は早くても来月以降になるとの見方が出ている。
政府が予告した告示案では、通信サービスの利用契約を締結した日の翌月1日から6カ月が経過するごとに、1カ月以内に通知するよう定めている。このため、契約時期によって案内日程が変わる仕組みとなり、初回通知の対象者をどう区分するかも実務上の課題として残る。
通信業界関係者は「料金プランの変更時に、支援金や契約条件、セット割引の関係で違約金が発生したり、付帯特典が減ったりして、かえって利用者の不満を招く可能性もある」と指摘した。「SmartChoiceのような類似施策との重複も、審査段階で整理すべき論点だ」とも話している。