MetaはオープンウェイトAIモデル「Muse Spark Open」を公開し、AppleとMac向けの最適化で協業した。AppleはAIソフトウェアツール「MLX」を更新し、複数のMacを使った分散実行に対応した。The Wall Street Journal(WSJ)によると、このモデルの実行には1TB超のメモリが必要で、導入費用は4万ドル(約600万円)を超えるという。
Muse Spark Openは、Metaが昨年AI組織を再編して以降に投入した2本目のオープンウェイトモデルとなる。
MetaはMuse Spark Openについて、統合メモリ512GBを備えたM5 Ultra搭載のMac Studioを2台接続し、ローカル実行する構成例も示した。
15日(現地時間)のWSJによると、AppleはMuse Spark OpenがMac上でスムーズに動作するようMLXを更新した。MLXを利用することで、複数のMacを接続してAI処理を分散実行できるとしている。
Metaの最高AI責任者(CAIO)、アレクサンダー・ワン氏はインタビューで、「両社が生産的に協力できる方法を見いだしている」と述べた。その上で、「世界の多くの領域でオープンモデルへの移行が進んでおり、そのモデルは米国製であるべきだ」と語った。
オープンウェイトモデルは中核となる重みを公開し、誰でもダウンロードできる。これまで中国勢ではAlibabaのQwen、DeepSeek、MoonshotのKimi K3などが存在感を示してきた。米国勢ではThinking MachinesのInkling、NVIDIAのNemotronなどがオープンウェイトモデルを展開している。
Muse Spark Openは大容量メモリを必要とする。ワン氏は、このモデルは幅広いハードウェアに適しているわけではない一方、Macでは良好に動作すると説明した。Macはチップと大容量メモリを一体的に活用できるため、AIモデルの実行用途で人気が高いという。
WSJによると、Muse Spark Openを動かすには複数のMacを購入して接続し、1TB超のメモリを確保する必要がある。導入費用は4万ドル(約600万円)を超えるという。
同等の計算資源をクラウドで借りると月額で数千ドルかかるため、アプリ開発者などにとってはMacの購入費を十分回収できる可能性があるとWSJは報じた。
MetaとAppleは長年にわたり関係が良好とは言えなかった。特にAppleが2021年に広告目的のユーザー追跡を制限して以降、両社の溝はさらに深まった。MetaはAppleの方針によって、2022年の売上高が100億ドル(約1兆5000億円)超押し下げられるとの見通しを示したこともある。