写真=Meta

中国企業が主導してきたオープンウェイトAIモデル市場で、米ビッグテックの動きが活発になってきた。Metaは大規模モデル「Muse Spark Open」を公開し、NVIDIAも関連スタートアップへの追加投資や買収を視野に入れている。今後、同市場の主導権争いが激しくなる可能性がある。

Metaは、総パラメータ数8160億のオープンウェイトモデル「Muse Spark Open」を公開した。

VentureBeatが15日(現地時間)に報じたところによると、Metaは同モデルについて、米国発のオープンウェイトモデルとしては最高水準の性能を持つと説明している。

Muse Spark Openは、Mixture of Experts(MoE)アーキテクチャを採用した。1トークン当たり実際に動作するパラメータは420億に絞られる。

コンテキスト長は最大100万トークンに対応する。テキスト、画像、動画、音声を入力できるが、出力はテキストに限られる。

Metaはあわせて、統合メモリ512GBのM5 Ultra搭載Mac Studio 2台を接続し、Muse Spark Openをローカル実行する構成例も示した。Appleは10月末に512GBメモリ搭載製品を投入する予定だが、価格は明らかにしていない。

もっとも、導入コストは高い。必要となるM5 Ultraチップと256GBメモリを備えたMac Studioの価格は、最低でも1万799ドルだという。

Metaによると、Muse Spark Openは「JobBench」と「MCP-Atlas」におけるツール活用評価で競合モデルを上回った。一方で、ターミナルコーディングや長期のソフトウェアエンジニアリング課題では、Moonshot AIのKimi K3やGLM 5.3には及ばなかったとしている。

Metaが示したArtificial Analysis Intelligence Indexのスコアは39ポイントだった。XiaomiのMiMo-V2.6-Pro(46ポイント)など、中国モデル6本がこれを上回ったという。

オープンウェイトモデルを巡る競争では、中国のAI企業が先行している。オープンソースAIモデル共有プラットフォームのHugging Faceは3月の評価で、中国モデルが過去1年間のダウンロード数の41%を占め、米国モデルを上回ったと示していた。

Muse Spark Openのライセンスは、実行、改変、ファインチューニング、再配布を認めている。ただし、関連会社を含む年商が2000万ドルを超える企業が同モデルをサービス提供に利用する場合は、Metaと別途契約を結ぶ必要がある。社内利用、研究、自社製品への組み込みは例外とされた。

AIクラウド企業のTogether AIは、同モデルのAPI利用料金を、入力100万トークン当たり1.25ドル、出力100万トークン当たり4.25ドルに設定した。

一方、NVIDIAもオープンウェイトAIモデル分野で存在感を強めている。オープンソースAIスタートアップのReflectionAIに追加出資するほか、買収も選択肢として検討しているという。

Financial Timesによると、交渉は初期段階にあり、取引の形態には複数の選択肢があるという。

規制審査を回避しやすい手法として、企業そのものを買収するのではなく、人材を取り込みつつ技術利用権のみを取得する「acqhire」も検討対象に入っているとされる。

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