ビットコインは8万ドルを挟んだもみ合いが続いている。上値では8万8000ドル近辺が抵抗線として意識される一方、下値では8万ドル前後に買い注文が集まっており、市場は明確な方向感を欠いている。Coinpostが15日(現地時間)、Glassnodeの週次レポートを基に報じた。
Glassnodeによると、上値の重しとなっているのは過去2年間に買い付けた投資家の平均取得価格だ。6〜12カ月保有者の平均取得価格は約8万8000ドル、1〜2年保有者は約10万ドル。ビットコインの日次終値が8万8000ドルを明確に上回るまでは、戻り局面で損益分岐点近辺の売りが出やすいとしている。
一方、下値は比較的堅い。ビットコインは、アクティブ投資家の平均取得価格を示す「トゥルー・マーケット・ミーン」の約7万8000ドルや、短期保有者の平均取得価格を上回る水準で推移している。米国の現物ビットコインETFの平均取得価格とされる約8万1500ドルについても、10月8日と13日に一時下回ったものの、いずれも終値では持ち直した。
Binanceの現物注文板では、8万ドル近辺に最大規模の買い注文が並ぶ。8万〜8万1500ドルのレンジは、オンチェーン指標と注文板の需給がともに下支えする重要な価格帯とされる。この水準を割り込めば、8万ドル割れの強制清算が集中するゾーンや、7万8000ドル前後のトゥルー・マーケット・ミーンまで調整が広がる可能性がある。
先物市場では、8万ドル割れと8万8000ドル近辺に同程度の強制清算水準が積み上がっている。8万ドルを下回ればロングポジションの強制清算が下落を加速させる可能性がある一方、8万8000ドル近辺まで上昇した場合は、ショートの買い戻しによるショートスクイーズが起きる余地がある。ただ、Glassnodeは現物の買い需要が伴わなければ上昇基調は続きにくいと指摘した。
Glassnodeは足元の相場を、過去の弱気相場とは異なる「下げの浅い弱気局面」と位置付ける。長期保有者の投げ売りはおおむね一巡し、実現損失は8月12日のピーク後に約85%縮小した。2018年や2022年の弱気局面と異なり、今回はビットコインの日次終値が一度も実現価格を下回っていないという。
もっとも、短期的な不確実性は残る。米国の現物ビットコインETFには9月21日から10月6日まで約30億ドルが純流入したが、10月7日以降は約7億6000万ドルの純流出に転じた。さらに、10月14日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回っており、追加利上げへの警戒感に加え、米中間選挙を巡る不透明感も相場の重しとなっている。