韓国の固定ブロードバンド速度を巡り議論が続いている(写真=Shutterstock)

韓国の固定ブロードバンド速度が世界22位で、ベトナムやタイを下回ったとする海外調査を巡り、議論が広がっている。韓国政府と通信業界は、測定手法や集計条件に限界があるとして反論した。加入プランの構成や接続環境が国ごとに異なる以上、単純な順位だけで通信インフラの競争力を判断するのは難しいという立場だ。

通信業界によると、韓国通信事業者連合会(KTOA)は15日、米Ooklaの「Speedtest Global Index」について、韓国国内で実施されているブロードバンド品質評価と大きな開きがあるとして、調査の信頼性に疑問を呈した。

Ooklaの集計では、2026年8月時点の韓国の固定ブロードバンドのダウンロード速度は251.33Mbpsで世界22位だった。同時点で、ベトナムは301.48Mbpsで8位、タイは298.92Mbpsで9位。韓国は前年8月の18位から、2026年3月に20位、同年8月に22位へと順位を下げた。

こうした結果を受け、市場では韓国の通信事業者によるネットワーク高度化投資が不十分だったのではないかとの指摘も出ていた。東南アジア各国が光ファイバー網の整備を進める一方、韓国は既存インフラの改善に相対的に慎重だったとの見方だ。

◆政府・業界「測定環境が異なり国際比較は難しい」

科学技術情報通信部は説明資料を公表し、Ooklaの調査結果だけで韓国のインターネット品質が見劣りすると判断するのは適切ではないとした。国別の測定件数や、評価対象となったインターネット商品の構成、測定速度の分布といった前提条件が開示されていない点を問題視している。

各国では100Mbps、500Mbps、1Gbpsなど加入プランの比率が異なる。このため、集計値をそのまま横並びで比較するには限界があると説明した。

同部が2025年に実施した通信サービス品質評価では、韓国の固定ブロードバンドのダウンロード速度は、100Mbps級が91.91Mbps、500Mbps級が496.05Mbps、1Gbps級が987.70Mbpsだった。

500Mbps級と1Gbps級は、前年の494.47Mbps、983.25Mbpsからそれぞれ改善した。Ooklaが示した251.33Mbpsとは大きな差があるが、政府は測定対象や条件が異なるため、数値を直接比較するのは難しいとしている。

KTOAも同様の問題を指摘した。Ooklaの調査は、利用者が自発的に速度測定を行う方式のため、端末の性能や測定時間帯、接続環境などによって結果が左右される可能性があるという。

また、光ファイバー利用の有無や料金プランごとの速度上限を区分せず、異なる環境で得られた測定結果を合算して国別の通信網性能を比較するのは適切ではないと主張した。

KTOAは2023年にもOoklaに対し、詳細な調査資料の提供を求めたものの、具体的なデータは受け取れなかったとしている。今回も測定方法や条件、詳細データの提供を改めて要請する方針だ。

◆OECD統計を根拠に投資不足論へ反論

政府と通信業界は、経済協力開発機構(OECD)の統計も反論の根拠として示した。2025年時点で、韓国の固定ブロードバンド回線全体に占める光ファイバー回線の比率は91.55%と、OECD加盟国で2位だった。OECD平均の50.65%を大きく上回り、スペインの91.06%、フランスの82.17%、日本の79.22%も上回った。

人口100人当たりの100Mbps以上のブロードバンド加入者数も46.23人で、OECD加盟国で1位だった。OECD平均は30.4人だった。

KTOAは「韓国の速度順位の下落を、通信事業者のネットワーク高度化投資不足と結び付けるのは事実に反する」としたうえで、「2023年6月から新築建築物への光ケーブル設置が義務化され、国内の品質評価でも高速インターネットサービスの速度は継続的に改善している」と強調した。

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