NVIDIAはDLSS 5のAIモデルを改良し、性能を従来比2倍に高めた。4K環境でのVRAM使用量も20%削減した。TechRadarが14日付で報じた。
今回の更新により、DLSS 5は3月の初公開時と比べて約10倍の性能に達したという。当初はRTX 5090を2基必要としていたが、その後「NBA 2K27」への正式対応時点で5倍まで改善し、今回さらに最適化を進めた。
AIモデルの規模も24%縮小し、パラメータ数は約1億1800万に抑えた。「NBA 2K27」では、フレームレートが30〜40%向上したとしている。
新しいDLSS 5モデルは16日から、RTX 5000 GPU、RTX SparkノートPC、GeForce NOWで利用できる。11月5日には「Hogwarts Legacy」に適用し、「Where Winds Meet」にも近く追加する予定だ。
23日からはRTX RemixにもDLSS 5を導入する。旧作ゲームのグラフィックス改善に活用できるようにする方針だ。
あわせて、フレーム生成機能向けの新たなパフォーマンスモードも追加した。NVIDIAアプリのフレーム生成オーバーライドに「プリセットC」として提供し、より軽量で高速なアルゴリズムでフレームレートの向上を狙う。
NVIDIAは、RTX 5060で最大35%高いフレームレートが得られると説明している。
もっとも、この新モードを巡る初期反応は分かれている。一部ユーザーからは、フレームレートは向上する一方で、グリッチやアーティファクトが目立つとの指摘が出ている。
一方で、こうした現象はすべてのユーザーに共通するものではなく、体感差はゲームごとに異なるとの見方もある。
市場の関心は、性能向上そのものに加え、対応範囲の広がりにも向いている。DLSS 5を巡っては、処理負荷の高さとRTX 5000クラスのGPU中心の対応が主な課題として指摘されてきた。
グラフィックスカード価格が上昇するなか、最新の高価格帯GPUが事実上必要になる点は、導入のハードルとみられていた。
そのためユーザーの間では、改良されたAIモデルが旧世代製品への対応拡大につながるかに注目が集まっている。あるユーザーは「新モデルがここまで改善されたなら、RTX 40シリーズにも公式対応できるのではないか」と反応した。
NVIDIAは、RTX 5000の調整後に前世代のRTX 4000シリーズへの対応作業に着手する考えを示している。
NVIDIAは今回の進展について、2026年を「DLSSの革新が止まらない年」と表現した。現時点では、性能最適化と対応プラットフォーム拡大が今回のアップデートの軸となっている。
今後の焦点は、DLSS 5の対応がRTX 4000シリーズまで広がるか、そして新たなフレーム生成モードが画質面での懸念を抑えつつ定着するかにありそうだ。