写真=Strategy

Strategyのビットコイン購入を支える資金調達手法が、転換社債から永久優先株へ移行しつつあるとの見方が出ている。優先株の価格が額面水準を回復すれば、追加購入に向けた調達余地が広がる可能性があるという。

Bitcoin Magazineが14日付で報じたところによると、暗号資産運用会社Bluecoin Capitalの最高投資責任者(CIO)、マイク・トライデル氏が、Strategyのビットコイン購入構造を分析し、こうした見解を示した。

同氏が注目するのは、資金調達手段の性格の変化だ。ビットコイン財務戦略企業が転換社債ではなく永久優先株に目を向ける背景について、返済や利払いの固定負担を抑えやすく、長期保有戦略を維持しやすい点を挙げた。

優先株の価格動向も重要なポイントだという。トライデル氏は、Strategyの優先株が額面を回復すれば、ビットコイン購入を支える「第2のエンジン」になり得ると指摘した。優先株を通じた資金調達が再び円滑になれば、追加購入の余力も拡大する可能性があるとしている。

また、同氏はStrategy株への投資をビットコインの現物保有と区別して評価する指標として、「1株当たりサトシ数」を提示した。1株当たりで裏付けられるビットコイン保有量がどこまで増えるかが重要だとの考えを示した。

企業が資金調達と追加購入を通じてこの数値を引き上げれば、投資家は保有株数を増やさなくても、1株当たりのビットコイン保有量が増える効果を享受できると説明した。

レバレッジのかけ方も差別化要因に挙げた。トライデル氏は、Strategyの仕組みを「マージンコールのないレバレッジ」と表現。一般的な借り入れによる投資とは異なり、価格急落時に強制清算リスクが直ちに顕在化しにくい点を利点として挙げた。ボラティリティの高いビットコイン市場に機関投資家が参加するうえで、無視できない要素だという。

機関投資家需要の広がりにも言及した。今後は年金基金や各種基金が、次の機関投資家の参入局面を形成する可能性があるとの見方を示した。

一方で、今回の発言は特定資産の購入を推奨するものではなく、あくまでビットコイン財務戦略企業の資本構造の変化を説明する文脈でのコメントだとしている。

こうした見方は、足元のビットコイン相場の反発局面とも重なる。トライデル氏は同日、ビットコインが8万3000ドル台を回復した状況に触れ、市場の売り圧力の消化と、財務戦略企業による購入メカニズムを合わせて見る必要があると指摘した。

ビットコインの値動きそのものだけでなく、どのような資本構成で資金を調達し、どこまで継続的に買い増せるかが、企業価値や市場への影響力を左右する要素として浮上しているという。

今後の焦点は2つある。1つは、Strategyの優先株が実際に額面水準を回復するかどうか。もう1つは、こうした調達手法が他のビットコイン財務戦略企業にも広がるかどうかだ。

ビットコインを買い進める企業の競争軸が、単純な保有量の拡大から資本構造の設計へ移るなら、暗号資産市場では資金流入の経路と買い付けの持続性が、これまで以上に重要なポイントになりそうだ。

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