AppleがiPhone 18標準モデルの初期販売に向け、部材手配を拡大しているとの見方が浮上した。米ITメディアの9to5Macは14日(現地時間)、サプライチェーンの発注動向を踏まえ、Appleが同モデルの初期在庫を厚めに確保しようとしている可能性があると報じた。
Appleは今年の新型iPhoneラインアップで、iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxを先行投入した一方、標準モデルはまだ発表していない。例年とは異なる展開で、発売時期も2027年初にずれ込むとみられている。背景には、メモリ供給の逼迫と生産の優先順位見直しがあるとの見方が出ている。
生産面ではまず、iPhone 18 Proの2モデルとiPhone Duoに製造能力を振り向けた可能性が高い。メモリ調達がタイトな中、収益性の高いProモデルの供給安定を優先する必要があったとみられる。あわせて、構造が複雑なiPhone Duoも生産負荷が大きく、立ち上がり段階でより多くの余力を要した可能性がある。iPhone Duoは高価格帯のため販売台数は限られる可能性があるものの、製造難度の高さが初期生産計画に影響したとの見方だ。
IT系リーカーのFixed Focus Digital(FFD)は、在庫水準を根拠に、Appleが相当量の発売前在庫を積み増していると主張した。発売前に十分な在庫を確保し、初期需要に備えるという手法は、Appleが従来から取ってきた販売立ち上げ戦略とも重なる。
こうした観測は生産日程とも整合する。iPhone 18の生産は11月末に始まる見込みだ。Appleは通常、発売前から前倒しで生産を進め、初期販売分を積み上げてきた。標準モデルはProモデルより投入時期が遅れるため、発売までの期間に在庫を集中的に積み増すシナリオも想定される。
もっとも、サプライチェーンの発注量だけで最終的な生産規模を断定するのは難しい。Appleは主要部材で複数の調達先を確保する戦略を取っており、価格交渉力の維持に加え、特定サプライヤーで問題が起きた際のリスク分散も図っている。このため、足元で確認された発注動向が、サプライチェーン全体ではなく一部調達先の状況だけを映している可能性もある。
それでも今回の動きは、AppleがiPhone 18標準モデルの需要を弱気に見ていないことを示す材料にはなりそうだ。Proモデル中心の先行投入後に標準モデルの供給まで広げられれば、発売時期を分散させながらシリーズ全体の販売モメンタムを維持する構図も見えてくる。
今後の焦点は、Appleが11月末以降に標準モデルの生産をどの水準まで引き上げるか、そしてメモリ調達負担が続くなかで、Proモデル、iPhone Duo、標準モデルの供給バランスをどう取るかにある。標準モデルの発売は来年初と見込まれており、今後の部材手配と生産日程の変化が、iPhone 18の販売期待を測る重要な手掛かりとなりそうだ。