AI向け機器の供給逼迫について見通しを示したNY連銀のウィリアムズ総裁。写真=Shutterstock

米ニューヨーク連邦準備銀行のジョン・ウィリアムズ総裁は、AI向け機器の供給逼迫が2年以上続く可能性があるとの見方を示した。AIインフラ投資の拡大で半導体や関連製品の価格が押し上げられており、こうした需給のひっ迫はビットコイン採掘企業のAI分野参入にも影響する可能性がある。

Cointelegraphが14日(現地時間)に報じたところによると、ウィリアムズ総裁はBloombergのインタビューで、AI向け機器の供給が需要に追い付くまで2年以上かかる可能性があると述べた。AIインフラの整備が、半導体やそれを組み込む関連製品の価格上昇につながっていると指摘した。

今後2年以内にAI分野の需給が均衡するかとの問いに対しては、それ以上の時間を要する可能性があると回答した。そのうえで、需要の伸びが現在のペースで続くことが前提になると付け加えた。

金融政策については、Fedが年内に政策金利をもう1回引き上げる必要が生じる可能性があるとの従来の見解を改めて示した。インフレ抑制に向け、追加利上げの選択肢を維持した格好だ。

一方で、金利上昇がAI投資の流れを大きく鈍らせることはないとの見方も示した。AI投資家は金利動向に比較的左右されにくく、AIが生産性の向上や経済構造の変化をもたらすと見込んでいるため、金融政策がAI投資に及ぼす影響は限定的だと説明した。

こうした供給逼迫は、AI分野への参入を進めるビットコイン採掘企業にとっても負担になり得る。AIデータセンターの構築では、半導体や電力設備を巡って他の需要家との競争が避けられないためだ。AI事業に乗り出した採掘企業は、資金調達コストの上昇や融資環境の引き締まりにも直面している。

実際、IRENは7月、新たなAIクラウド契約として28億ドルを締結した。ビットコイン採掘企業は、電力インフラとデータセンター運営のノウハウを生かしてAI分野へ事業を広げているが、機器調達と金融環境はなお不確定要因として残る。

今回の発言は、AI需要の拡大が単なる技術投資にとどまらず、物価や金利、半導体調達、電力設備の確保にも波及していることを示している。AIとビットコイン採掘が一部のインフラを共有するなか、供給制約が長引けば、関連業界の投資ペースやコスト構造にも影響が及ぶ可能性がある。

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