BankSaladは10月15日、金融AIエージェントによる誤判断や誤った取引実行を抑える技術について、関連特許3件を出願したと発表した。AIが金融商品情報を誤って分析したり、計算ミスを起こしたりした場合でも、顧客に不利な取引が実行されないよう、検証の仕組みを整えたとしている。
同社はこれを「金融AIエージェント判断・実行制御技術」と位置付ける。AIが事実と異なる情報を生成するハルシネーションも想定し、審査判断、数値検証、実行制御の3つの機能を柱とした。
まず、ローンの仮審査段階で顧客の信用状態や融資条件を分析し、より低い金利で借り入れできる可能性がある顧客を選別する技術を開発した。実際の融資審査結果を学習データとして活用し、AI予測モデルの精度向上につなげる。
あわせて、金融商品情報や特典を分析する過程で、情報の欠落や計算ミスを点検する技術も整備した。総負債元利金返済比率(DSR)やLTVなどについて、金融規定に基づく計算式で算出した数値を最終的に突き合わせて確認する仕組みを採る。
さらに、金融AIエージェントが取引を実行する前に、入力情報や数値の正確性を検証し、顧客に不利だと判断した場合には取引の実行を見送る技術も盛り込んだ。
BankSaladは、これらの技術を通じて、金融AIエージェントの判断・実行プロセスで生じ得るリスクの低減を目指すとしている。一方で、今回完了したのは特許登録ではなく、出願手続きの段階だと説明した。
同社関係者は「金融AIエージェントは、顧客に経済的な利益を提供するだけでなく、誤りを検証・統制し、安全に利用できるようにすることが重要な原則だ」とコメントした。