Samsung Electronicsは15日、ベトナム・ハノイで東南アジア向け家電テックセミナー「The Brief」を開催し、AI家電とB2B空調ソリューションを披露した。AIホームの活用例に加え、住宅向け・業務用の空調製品や、B2B向け統合管理プラットフォーム「SmartThings Pro」も紹介した。
会場は、ハノイのPVIタワー内にある「ビジネス・エクスペリエンス・スタジオ」。同スタジオは8月に開設され、製品や各種ソリューションを商業施設のコンセプトで展示する空間として運営している。
セミナーでは、利用者の生活環境に応じて機器を制御し、最適な使い方を提案するAIホームのシナリオを実演した。代表例として紹介したのが、冷蔵庫内のカメラで食材を管理する「AIビジョン」だ。
利用者は食材の出し入れの状況をリアルタイムで確認でき、よく使う食材はデータベースに自動保存される。冷蔵庫が不足しそうな品目を通知する機能も備える。
あわせて、1週間の食材使用状況を分析してレポート化する「フードノート」や、冷蔵庫内の食材をもとにレシピを提案する「今日何食べる?」機能も紹介した。
アフターサービスでは、専門相談員が遠隔で機器の状態を分析し、対処方法を案内する「家電製品リモート支援」を提示した。Wi-Fi対応製品については、最長7年間の無償ソフトウェアアップグレードを提供するとした。
空調分野では、高温多湿な東南アジアの気候に対応した製品群を前面に打ち出した。住宅向けでは、壁掛け型エアコン「Bespoke AI WindFree Combo Pro」を紹介した。
同製品には、空間ごとに風向きを調整する「モーションブレード」と、利用者の位置や活動量、不在を検知する「モーションレーダーセンサー」を搭載する。業務用では、システムエアコンの室外機「DVM S2」と、天井カセット型室内機「WindFree 1WAY」「WindFree 4WAY」を展示した。
さらに、エアコンと複数のIoT機器を単一プラットフォームに統合し、複数拠点の機器の状態やエネルギー使用量を一括管理できるB2B向け統合管理プラットフォーム「SmartThings Pro」も実演した。
同社は東南アジア・オセアニアでB2B事業を拡大している。2026年の同地域におけるB2B売上高は前年比20%超の伸びを見込み、空調事業に占めるB2B比率も2021年の29%から2026年には50%超へ拡大したと説明した。
また、同地域の建設市場は2026年に世界市場の5倍超の成長率となる見通しだとして、住宅団地や生産施設、データセンターを中心に大型案件の受注拡大を続ける方針を示した。
Samsung Electronicsのイ・サンジクDA事業部副社長は「差別化したAI技術と接続性を基盤に、東南アジアの顧客とB2Bパートナーの双方に、具体的な価値と利便性を提供していく」とコメントした。