北朝鮮のIT要員による偽装就労の手口を米当局が公表した。写真=Shutterstock

米連邦捜査局(FBI)は14日、北朝鮮のIT要員が米国人の身分を盗用して米企業のリモート勤務に就き、得た報酬を北朝鮮に送金していた実態を明らかにした。FBIはこれを国家安全保障を脅かす国際犯罪と位置付け、企業に警戒を呼びかけている。

14日付の日本メディア「ギガジン」によると、FBIは北朝鮮のIT要員による偽装就労の手口を説明する動画を公開し、企業側に注意を促した。

FBIによれば、北朝鮮は世界各地で数千人規模のIT要員を動員し、米企業や機関に就職する形で内部に入り込もうとしている。米国人の身分情報を盗用するほか、偽造身分証を使って採用手続きを通過し、海外の協力者が本人になりすまして面接を代行するケースも確認されたという。

就業後は、企業が支給したノートPCを米国内の住宅に集めて設置し、そこへ遠隔アクセスすることで、あたかも米国内で勤務しているように装っていた。FBIは、こうした拠点を「Laptop Farm」と呼んでいる。

この過程で社内ネットワークや機微情報にアクセスし、給与として得た資金は北朝鮮に送られていた。FBIは、こうして得た資金が北朝鮮の核・ミサイル開発を含む軍事計画に充てられたとしている。

米司法省は13日、テキサス州で実施した「Lone Star Roundup」作戦の結果を公表した。FBIは9月21日から25日にかけて住宅約40カ所を捜索し、ノートPCや遠隔操作機器など計187台を押収した。

同日に公表された関連捜査では、計14人が起訴され、米国人2人が逮捕された。捜査当局は、この組織が2019年から2025年にかけて米企業70社超に被害を与え、約300万ドルを得た疑いがあるとみている。

これに先立つ4月には、北朝鮮IT要員の偽装就労を支援したニュージャージー州の男性2人に対し、それぞれ懲役9年、懲役7年8カ月の判決が言い渡された。

FBIは企業に対し、採用段階で本人確認を厳格に行うことに加え、業務端末への不審な遠隔アクセスがないか点検するよう推奨した。求職者に対しても、面接代行やノートPCの保管を求める不審な求人に注意するよう呼びかけている。

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