米9月CPIの上振れを受け、ビットコインは8万2000ドルを下回った。写真=Shutterstock

米国の9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、ビットコインは8万2000ドルを下回った。インフレの根強さが意識され、米連邦準備制度理事会(Fed)による追加利上げ観測が再び強まったことで、暗号資産や株式、金に売りが広がる一方、米国債利回りは上昇した。

米労働統計局(BLS)が14日(現地時間)に発表した9月のCPIは、前年同月比3.7%上昇した。8月の3.4%を上回り、市場予想の3.6%も超えた。

前月比では0.6%上昇し、市場予想と一致した。一方、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%、前年同月比2.6%上昇し、いずれも市場予想の0.2%、2.5%を上回った。コア指数の上振れは、インフレ圧力がエネルギー分野にとどまらず広がっていることを示した。

内訳では、ガソリン価格が9.1%上昇し、前月比の物価押し上げの主因となった。エネルギー指数は5.2%、住居費は0.4%それぞれ上昇した一方、食品価格は横ばいだった。中古車や航空運賃、レジャー、教育、医療サービスでも上昇がみられた。

指標公表後、ビットコインは一時8万4000ドルまで上昇した後、上げ幅を失って8万2000ドルを割り込んだ。Coin360によると、その後は8万1558ドル近辺で推移した。イーサリアムも指標発表直後から軟調な値動きとなった。

債券市場では、米10年国債利回りが一時5.329%まで上昇し、およそ24年ぶりの高水準に迫った。金価格も指標発表後、1オンス=4079ドルまで下落した。米金利の上昇とドル高は、利息を生まないビットコインなどリスク資産の重しとなった。

市場の利上げ織り込みも強まった。CMEグループのFedWatchによると、10月のFed会合で0.25%ポイントの利上げが実施される確率は、指標発表前日の22.1%から53.7%へ上昇した。ただ、一部のFed関係者は、10月会合で拙速に動くよりも、12月の利上げ余地を残す慎重姿勢を示唆している。

一方で、ビットコインの現物需要には持ち直しの兆しも出ている。CryptoQuantは、2カ月にわたって低迷していた現物需要が約6万9000BTC増加したと分析した。ただ、暗号資産市場ではこれに先立ち8億ドル超の強制清算が発生しており、追加清算への警戒感はなお残る。

Bitgetのアナリスト、ルイス・ファン(Lewis Huang)氏は、ビットコインの短期的なサポートラインとして8万1300ドルを挙げた。この水準を明確に割り込めば、下落圧力が一段と強まる可能性があるという。次の主要材料としては、10月27〜28日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)と、29日に発表される9月の個人消費支出(PCE)物価指数が注目される。

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