Teslaのイーロン・マスクCEO(写真: ホワイトハウス)

Teslaのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がこのほど、過去1年間に「AI精神病」を6回ほど経験したと明らかにした。実際に精神疾患と診断されたという意味ではなく、AI技術への強い没入や驚きを誇張して表現したものとみられる。

Business Insiderが14日(現地時間)に報じたところによると、マスク氏は10日に米テキサス州で開かれた「X Takeover」イベントのインタビューで、「自分には少しサイバー精神病がある。かなり重いのかもしれない」と述べた。その上で、「この1年でAI精神病、あるいはSI精神病をおそらく6回くらい経験した」と語った。

SIは「Super Intelligence(超知能)」の略称だ。記事では、ドナルド・トランプ米大統領がAIの代わりに使うよう勧めた表現だと説明している。

「AI精神病」は、公式な医学用語や診断名ではない。AIとの反復的なやり取りによって妄想的な確信が強まる現象を指して使われることがあるほか、AIに過度にのめり込むテック業界関係者を皮肉る言い回しとしても用いられている。

最近では、シリコンバレーでこの表現を冗談交じりに使う例も出ている。ベンチャー投資家のMarc Andreessen氏は、「サービスとしてのAI精神病(AIPAAS)」という表現を使った。

また、Garry Tan氏が率いるY Combinatorでも、本人や周囲の経営陣の多くがサイバー精神病を経験している、といった冗談が語られたという。

マスク氏は今回の発言の中で、AIの創作能力への驚きにも言及した。AIが制作した音楽やミュージックビデオの完成度を高く評価し、機械が論理的な問題解決を超えて、美しさや調和、美的な好みまで理解できる点に感嘆したと語った。

マスク氏は4月にも、Andreessen氏がAIへの陶酔やAI精神病に触れた投稿に、賛同する反応を示していた。

今回の発言は、AIに対するマスク氏の強い期待を映したものと受け止められる一方、実際の精神状態に関する告白ではなく、シリコンバレー特有の誇張表現の文脈で語られたものとみられる。

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