米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は14日(現地時間)、OpenAIのエンジニアが社内の役員会議室に盗聴装置を仕掛けた疑いで逮捕されたと報じた。米司法省は、盗聴装置の使用および使用未遂の罪で起訴している。
報道によると、起訴されたのはOpenAIの製品チームに所属するアブドゥルラフマン・アルフォザン容疑者(35)。サウジアラビア国籍で、2025年7月にOpenAIへ入社したという。
検察は、アルフォザン容疑者が9月末、親指ほどの大きさの回路基板とマイクをトイレットペーパーで包み、会議室の壁掛けテレビ裏のUSBポートに差し込んだとしている。
この会議室は、役員と秘書のみが予約できる場所だった。WSJによると、経営陣の会議に加え、政府関係者や事業パートナー向けの説明、極秘の研究・製品に関する協議などが主に開かれていた。
検察によれば、アルフォザン容疑者は夏の終わりごろから、社内AIツールを使って建物の構造や会議室、日程に関する情報を調べていた。9月中旬には、「外部パートナーとの会合は通常どこで行われるのか」といった質問を複数回入力していたという。立ち入り権限がないにもかかわらず、9月だけで少なくとも10回、会議室付近を訪れる様子が防犯カメラに記録されていた。FBI捜査官は、配偶者が犯行を手助けした可能性があるとみている。
OpenAIは、装置の設置から2日後のセキュリティ点検でこれを発見した。装置を撤去して会議室を閉鎖し、FBIに通報したという。捜査当局はその後、会議室にカメラを設置し、先週の月曜日にアルフォザン容疑者がテレビ裏を確認する様子を捉えたとWSJは伝えている。
OpenAIは、捜査に支障が出ないよう、解雇と逮捕のタイミングをFBIと調整したと明らかにした。アルフォザン容疑者は先週の金曜日に逮捕された。
弁護人は「容疑は本人らしくない行動に見える」と述べた上で、「起訴内容は連邦録音法違反であり、営業秘密の窃取や外国工作員としての活動ではない」と主張した。